はじめまして。
わたし、今回からGoodDataに関するコラムを書いていくことになりましたBI 1年生のツキコです。(GoodDataというのはわが社で取り扱っているクラウドBIサービスです)
配属されて実はまだ数ヶ月。正直まだまだBIに関してはひよっこである私が悪戦苦・・試行錯誤しながら分析レポートを作っていく中で、学んだことや実際に作成したダッシュボードなどをご紹介できればと考えています。
さて先日、社内会議でこのような会話がありました。
“Web広告施策の効果レポート”!
上司から依頼がおちてきた時には正直できる気がしませんでしたが(簡単に言わないでー!!)、
分析の元になるデータがイメージできたのでほんの少し方向性がみえた気がします。
先輩のアドバイス「うちのサイトがどういうサイトなのか」?うちのサイトはECではありません。製品をカタログのようにたくさん紹介してお客様にお問い合わせを頂く設計になっています(と思います)。
なので、単にWebへの訪問数だけではなくて実際の問い合わせにどれだけ繋がったかも表現しなくては、と思いました。
肝心の活用するデータベースは、先程の会話に出てきた以下の2つ。
・アクセス解析データ(Google Analytics)
・実際のWeb問い合わせデータ(Excel)
まずは、(【1】サイト全体の訪問の内、どれくらいWeb問い合わせがあるのか?)これが見えないと話がはじまらない。【1】を洗い出すために、それぞれのデータから抽出する項目を選定してみることにしました。
まずは、Google Analyticsのデータから。
サイト全体の流入に関する情報を集める必要があるので・・
“いつどのページにどのような経路で訪問してきたか”を示すランディングページごとの情報を抽出しようと思います。ランディングページごとに、媒体/ソース/キーワード/キャンペーン/コンテンツを抽出することにします。
レポートとして見る時にページのURL情報のみだと、ぱっと見それがどの製品カテゴリページの訪問なのかわかりづらいと思うので・・未熟者の私だけかもしれませんが・・ランディングページのURLはURLで残しておき、ランディングページのURLから製品カテゴリを割り出せるような変換・加工をETL(データの抽出と変換・加工、ロードのプロセス)ツールでの設計時に組み込みたいと思います。
こうすれば、Google Analyticsのデータにも、Web問い合わせデータにも“製品カテゴリ”という項目ができるので、それぞれのデータが“製品カテゴリ毎”にレポート化できるようになるはず。
うん、これならわかりやすい。
次にもうひとつのデータ、Web問い合わせデータ。
Web問い合わせについても、いつどんな媒体から問い合わせに至ったのかが明らかにでないと肝心の施策効果が分からないので・・・“媒体”の情報と、あとはWeb問い合わせについて 製品カテゴリ/社名/部署名/役職の情報も抽出することにしました。
このような形で、どのデータからどのような情報を抽出し、関連付けるかという設計図を“論理データモデル”と呼ぶそうです。
論理データモデル( ..)φメモメモ
これでまたひとつBIに関する知識が増えました♪
そして、出来上がった論理データモデルがこのような形になります。
・・・。
ここで、問題発覚!!
この論理データモデルを先輩に確認も兼ねてお見せしたところ、
“お疲れ様。・・データ参照の矢印を見てみようか。この論理データモデルでは参照先のデータにそれぞれ製品カテゴリという項目があるよね。せっかくGoogleAnalyticsデータに製品カテゴリ項目を追加したけれど、このままだとダッシュボードが出来た時に、製品カテゴリを共通のキーとしてデータを参照にいけないよ。”
とのご指摘が・・・。
・・・。
どうしよう。(-_-;)
しばし固まった私に、先輩が助け船を出して下さいました!!
“マスターデータを作ろうか。”
マスターデータ?
先輩は、製品カテゴリ情報をマスターデータとして別のデータセットとして持たせることによって、“製品カテゴリ”を共通キーとしてそれぞれのデータを参照しにいけるようになるんだよ、と教えて下さったのです。
・・・、と文章にしても分かりづらいと思うので、修正したバージョンの論理データモデルがこちら!!
データセットが新たに加わって、製品カテゴリ情報が抽出できるようになりました。
なんとかここまでで、データを抽出する前の工程が完成しました。
このような形で、全5回にわたって、Webサイト施策に関するダッシュボードができるまでをご紹介したいと思います。
第1回【論理データモデルの作成】
第2回【Google Analyticsからデータを抽出するには?】
第3回【Excelデータを取り込むには?】
第4回【レポートの作成(基礎編)】
第5回【レポートの作成(発展編)】
次回は、Google Analyticsからのデータ抽出について取り上げたいと思います。
第2回をお楽しみに!!