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導入事例

ログ解析で見えない海外ターゲットの動向を把握 ドコモ・グローバルサイトの運営を支えるWebtrends
株式会社電通イーマーケティングワン様
株式会社電通イーマーケティングワン
シニアコンサルタント
杉浦友彦氏
  電通イーマーケティングワンは、新しいマーケティングソリューションを、プランニングから運用までワンストップで提供する会社です。

社名 : 株式会社電通イーマーケティングワン
所在地 : 〒104-0045 東京都中央区築地5-5-12
設立 : 2002年2月1日
資本金 : 4億4,250万円
代表者 : 代表取締役社長 宮田應俊
    (2004年4月1日現在)
 
 
 http://www.dentsu-em1.co.jp/

 電通イーマーケティングワンの事業概要
電通グループの一員としてマーケティング・コンサルティングを業務としてきた株式会社ISIDアビーム(電通国際情報サービスとアビームコンサルティングの両社が出資)は、2004年4月1日、電通グループ各社(電通、電通テック、サイバー・コミュニケーションズ)が新たに資本参加、株式会社電通イーマーケティングワンとして新たなスタートを切りました。

電通イーマーケティングワンは、マーケティング・コンサルティング業務やeプロモーション業務、マーケティングシステム構築、Webのマーケティング活用、顧客データ分析などの専門サービスをワンストップで提供することを狙いとしています。

電通グループが同社を誕生させた背景について、電通イーマーケティングワン シニアコンサルタント 杉浦友彦氏はこう説明します。「インターネットの普及などにより、商品・サービスと顧客との接点が多様化し、企業のマーケティング課題も複雑化・高度化する中、電通グループ全体としてマーケティングソリューションをワンストップで提供する必要性が出てきたのです」
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 NTTドコモのグローバルサイトの企画・開発・運用を支援
電通イーマーケティングワンは、ISIDアビームの時代から電通とともに株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ(以下NTTドコモ)のグローバルサイト(http://www.nttdocomo.com/)の戦略策定から開発・運用までをサポートしてきました。2001年10月に開設された同サイトは、海外BtoBターゲットとのコミュニケーションチャネルとしての機能をもち、日本在住の外国人とのチャネルであるコーポレートサイト(http://www.nttdocomo.co.jp/)の英語版と差別化されています。

同サイト開設の経緯について杉浦氏は「キャリアのみならず、ITリテラシーの高い諸外国の人々のNTTドコモへの関心は非常に高いことが分かっていました。そういった人々に対し、海外で直接オペレーションを行なっていないNTTドコモが、正確、スピーディーかつ効率的に情報を提供するにはWebが最も適したソリューションだという判断になったのです」と語ります。
グローバルサイト(nttdocomo.com)
株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ
(グローバルサイト)

サイトのターゲットは、アライアンスパートナーや投資家、プレスの3者に絞られており、そのコンテンツはNTTドコモのサービス展開や企業ビジョン、戦略・ビジネスモデルなどBtoB向けの情報が幅広く網羅されています。中でも、コアビジネス情報と呼ばれる、iモードやFOMAといったサービスの詳細解説に対する海外からの関心が高く、最も編集に力を入れているコンテンツとなっています。

サイトの目的はNTTドコモとさまざまなかたちでビジネスにかかわる(あるいはその可能性がある)ターゲットとのコミュニケーションです。ターゲットの顔がNTTドコモから見えづらい、かたや海外からはNTTドコモの顔が見えづらいという状況の中で、Webというコミュニケーションチャネルを活用し、この双方の課題を解決しようというのがグローバルサイトの狙いでした。
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 クライアントへのレポートをスピーディーに作成
電通イーマーケティングワンは、同サイトの運営に対するコンサルティングの一貫として、ログ解析の情報をNTTドコモに提供しています。NTTドコモがターゲットとしたい人々にサイトがリーチしているか? ターゲットが望んでいる情報・機能を提供できているか? など、グローバルサイトの本来の目的が達成されているか否かの効果測定にはログ解析の結果が大きな判断材料となります。

現在、電通イーマーケティングワンはログ解析ツールにアイ・ティ・フロンティアが提供するWebtrends Report Center(以下WRC)を採用し、サイトのログ分析に活用しています。WRCは同社の作業効率を飛躍的に向上させました。

例えばNTTドコモに提出するログ解析のサマリレポートは、ログ解析ツールから得られた情報をExcelなどで加工し規定のフォーマットに作成していたため、非常に手間のかかる作業でした。しかし、WRCの導入によって作業工数が大幅に削減されたのです。

杉浦氏は「レポートはWebを通じたリアルタイムの報告と毎月の定例報告に加え、特定コンテンツや期間指定でのアクセス状況など、随時切り口を変えて集計しています。これまで時間がかかっていたレポート作成は、いまではWRCを使って短時間に作成できます。WRCはレポートを柔軟にカスタマイズできるため、クライアントが必要な様式のレポートを自由に作成できるのです」と、WRCのレポート作成能力を評価しています。
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 より掘り下げた効果測定も可能に
このグローバルサイトの目的は、前述したような海外のターゲットとのコミュニケーションです。そのためには、見えづらいターゲットがどういうプロファイルをもっているのか、サイトの中でどのような行動をしているのかなどを深く掘り下げて分析し、それをもとに必要なコンテンツ・機能の方向性やナビゲーションの決定を行っていく必要があります。

「WRCを導入することで、サイトユーザーの属性がよく見えるようになりました。例えばカスタムレポートを使い、ユーザーの業種別にもっともよく読まれたプレスリリースのベスト10を見ることなども可能になりました」(杉浦氏)

これは、ニュースメールの登録によって得られた顧客データベースの属性情報と、顧客がもつクッキーの情報を結び付けることで可能になりました。WRCのカスタムレポートの機能によって、データベースと連携したレポートを作成できるようになった成果です。

「以前はIPアドレスからドメインを引き、手動で属性を推定して洗い出したりしていました。しかしWRCの導入で顧客データベースと紐づけることが可能になり、顧客の申告ベースの正確な統計がとれるようになったのです」(杉浦氏)

さらに「現在見ているキーとなる顧客の属性は、業種のほかに国情報もあります。WRCは国別のアクセスログがとれるので、グローバルサイトを運用するにあたり、これがかなり重宝している機能なのです」と杉浦氏は説明します。WRCのGEO Trends機能は、標準で国別のログ解析を可能にしています。以前はIPアドレスからドメインを調べ、国別の情報を分析していましたが、その必要がなくなりました。
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 コンテンツの方針決定にリファラーの情報を活用
電通イーマーケティングワンは、コンテンツの方向性決定のために、、NTTドコモ広報部に対しコンテンツに関連する情報を随時フィードバックしています。その際、特に活用している情報の1つにリファラーがあります。リファラーとは、Webサイト内や検索エンジンで入力された検索キーワードです。

このリファラーを活用してユーザーが注目するテーマを迅速に発見し、コンテンツ制作にうまく結びつけていくわけです。実際にうまくいった一例を杉浦氏は次のように紹介します。

「サイト全体でアクセスが3倍にもなったことがあります。原因追求のためリファラーを見ると、当時注目されていた新しい携帯電話技術のキーワードが非常に多くのユーザーによって検索されていることが分かりました。調査をすると、直前に海外の複数のメディアでその技術が紹介されたらしいことが分かりました。すぐに我々はNTTドコモのR&Dセンタに取材にいき、その技術の詳細を数日後にはサイトにアップすることができたのです」(杉浦氏)

同サイトでは、リファラーにテクニカルなキーワードが非常に多いことが分かっています。これが同サイトで、技術情報に重点を置く大きな根拠の1つになっているのです。
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 顧客インサイトを開発し、マーケティングに役立てたい
その他、電通イーマーケティングワンでは、さらに進んだWebログデータ活用にも取り組んでいます。1つは、クッキーを活用した中長期スパンでのユーザー行動解析です。「例えば、バナーからコンテンツに入ってきた人が、1ヶ月後に再訪。そのタイミングからメールニュースが届くたびにサイトに来て、とくに3G(第3世代携帯電話)の情報に反応している、といった情報です。このように、顧客の新規訪問からロイヤルユーザー化するまでの行動を詳細に把捉することで、マーケティングに効いている要因が明らかになってきます。ここで発見した『勝ちパターン』を他のユーザーに対して横展開していくことが次の目標になります。」(杉浦氏)

このような情報を得てより正確な効果測定を行うことで、バナー広告やメールニュース、そしてコンテンツの効果的な連動を考えることも可能になるわけです。

「もう1つは、テレビや新聞・雑誌といったマス広告との連動効果を、Webサイトを軸にして定量化していくことへの挑戦です。マス広告とWebの連動は、今後、われわれ電通グループにとって重要なテーマだと考えています。たとえば、ユーザーがどういうきっかけでWebサイトに入ってきて、何を求め、どのようにサイトの中で動いたかといった、Webログからだけでは分からないオフラインチャネルでの接触履歴や定性的な顧客ニーズなども、定期的なポップアップアンケート調査とWebログのデータとを紐付けることによって分析しています。」(杉浦氏)

ただし、ユーザーのプライバシーには充分に注意したいといいます。プライバシーポリシーのガイドラインを明確にし、顧客情報を得る際にパーミッションを得ることはもちろんのこと、個人までは特定せず、あくまでグループ単位で統計的に情報を取り扱う方針を徹底しています。

電通イーマーケティングワンは、NTTドコモのグローバルサイトのログ解析にWRCを導入することで、海外のターゲットの顔を以前より見えるものにすることに成功したといえるでしょう。しかし、同社の挑戦はここでは終わりません。

「ようやくターゲットの実態が見え始めたというところでしょうか。今後は、そこでの知見をどこまでリアルタイムに、実際のプランニングや施策改善に反映できるかが課題になるかと思います。特に自由度が高いWebサイトでは、属性ごとにカスタマイズした情報をユーザーに提供することもあるでしょうし、広告キャンペーンとの連動も強化する方向に向かっています。
また、最近では多くのクライアント企業様から、マーケティングにROIを求める声が聞かれます。この課題に対し、我々としては体系的な効果測定指標を導入し、マーケティング効果を定点的、複眼的にみていくスキームを導入することで対応しています。
Webサイトは『生き物』です。計画→実施→効果測定→改善という一連のサイクルをスピードアップしながら、お客様と二人三脚でその成果を高めていく、根気強い取り組みが必要だと考えています。」と、中長期的なWebマネジメントの必要性を語ります。

インターネットをマーケティングの中核に位置付け、海外の見えないターゲットとのコミュニケーションチャネルとしてWebサイトをどう企画・運営していくかという課題に対する、電通イーマーケティングワンのWRCを活用した挑戦は続きます。
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