
配信側でのバッファ時間とは、エンコードされたパケットがストリーミングサーバー上で、送信されずに待ち状態が発生した場合に、キューにパケットを保持しておく時間を表します。ネットワークなどの環境が完璧な状況下では、エンコーダで作成されたパケットはすぐに視聴者側に送り出されます。しかし現実世界、特にモバイルクライアントの場合、ネットワーク状況は完璧ではない事がほとんどです。その為、トラフィック増加に伴いキューイングされたパケットが増えた場合、パケットをキューに保持し続けるかバッファ時間でキューのパケットをダンプするかを選択することができます。キューにパケットを保持する時間は秒単位で設定することができ、値を大きく設定しておけば、その分パケットを保持する時間を長くできます。
ネットワークが動画のストリーミングに耐えられなくなると、モバイルアプリケーションでは強制的にパケットダンプが行われます。パケットダンプが行われると動画の一部の場面が失われてしまうため、パケットダンプの頻度が高くなるほど、カクカクした動画になってしまう可能性が高まります。
頻繁なパケットダンプがこのように動画の品質を落としてしまうのであれば、バッファ時間を長く設定してパケットダンプをしないようにしておけば良いのでしょうか。
もしバッファ時間を長く設定し、キューにパケットを残し続けると、その間パケットダンプは行われない為、キューでパケットが堰き止められ、遅延が発生します。バッファ時間を長くすることで、よりなめらかな動画を視聴できる一方、待ち時間が長くなってしまうため、ユーザー体験が損なわれてしまいます。