3.マーケティングROIを算出し、レポートするためのシステム
前回は、経営者とWebマーケター間で共有できるKPIであるマーケティングROIについて解説しました。第3回(最終回) の今回は、マーケティングROIを算出し、レポートするためのシステムについて解説します。
マーケティングROIを算出し、レポートを作成するためのシステムは、通常3つの機能を持つソフトウエアから構成されます。
クラウドBIツールGoodDataでは、上記の3つの機能を全てクラウドサービスとして提供していますので、以下、それぞれの機能をGoodDataを例にとり解説します。
BIツール-汎用的なデータ分析・レポート作成用ソフトです。BIツールのユーザ層は、主に非定型に分析を行うパワーユーザと、定型レポートを閲覧するだけの一般ユーザに分かれます。
パワーユーザが行う非定型分析は、画面上に何もない状態から、ユーザが自らデータ項目を選択して、集計・分析を進めていきます。クラウドBIツールGoodDataの場合、「Analytical Designer」と呼ばれる画面で、左側の数値項目リストから必要なデータをドラグして、右側のパレッドにドロップすることで集計・分析が行われます。
定型レポート閲覧機能は、作成済のレポートを一般ユーザが閲覧する機能です。ここで必要となるのは、多数のレポートから必要なレポートを簡単に選択し、表示する機能です。そのためには、複数のレポートを1画面に並べて配置したり、レポートをグループ分けしてメニュー化できなければいけません。GoodDataの場合、複数のレポートに1つのタブを設定し、1画面として表示することで、分析テーマごとに関連するレポートを同時に閲覧することができるようになっています。
分析用データベースは、複数のデータソース(キャンペーンデータ、売上データ、費用データなど)を統合的に保管するデータベースです。クラウドBIツールGoodDataの場合、分析用のデータベースの構成をデータモデルという形でグラフィカルに設定できるようになっています。
ETLツールは、データソースからの抽出(Extract)、データ形式・構造の変換(Transform)、分析用データベースへの格納(Load)を行うためのソフトです。GoodDataの場合、ETL処理の個々のステップとそれらの実行順序を、グラフィカルに設定できるようになっています。
この連載の最終回となる今回は、マーケティングROIを算出し、レポートするためのシステムについて解説しました。