単純な分散環境での JRun の実行
単純な分散型構成では、1 台のコンピュータを Web サーバ専用とし、もう 1 台を JRun サーバ専用とします。これは、処理の負荷を複数のコンピュータに分散する一般的な方法です。
次の図は、単純な分散環境でのインストールを示します。
単純な分散環境でのインストール
単純な一対一の分散環境で JRun を構成する場合は、次の手順をお勧めします。
JRun を一対一の分散環境にインストールするには
- Web サーバ マシンと JRun 専用コンピュータの両方に JRun をインストールします。Web サーバ マシンにも JRun をインストールするのは、コネクタ ウィザードを実行できるようにするためです。
- Web サーバ マシンで JRun コネクタ ウィザードを実行し、ローカル Web サーバに接続します。コネクタ ウィザードを実行すると、Web サーバ フィルタおよび Web サーバのコンフィギュレーション ファイルがインストールされます。JRun のこのインスタンスは、サーブレット、JSP、または EJB の処理には使用しません。
- コネクタ ウィザードで、ローカル Web サーバ、ローカル Web サーバのスクリプトまたはコンフィギュレーション ディレクトリを選択します。
- コネクタ ウィザードの [JRun サーバ IP アドレス] フィールドに、JRun を実行するコンピュータの IP アドレスを入力します。これによって、Web サーバのコンフィギュレーション ファイル内の proxyhost プロパティが設定されます。
- コネクタ ウィザードの [JRun サーバ コネクタ ポート] フィールドに、JRun コンピュータの JCP ポート番号を入力します。これによって、Web サーバのコンフィギュレーション ファイル内の proxyport プロパティが設定されます。
- JRun マシン上で、local.properties ファイルを次のように変更します。
- JRun コンピュータに、コネクタ ウィザードを実行したかのように認識させる必要があります。
- ファイルの最後に次の行を追加します。
ranConnector=yes
- jcp を servlet.services プロパティに追加し、JRun コネクタ プロキシを、実行するサービスの一覧に加えます。
servlet.services=jndi,jdbc,web,url,{servlet.webapps},jcp
- JCP バインド アドレスを JRun サーバのコンピュータの IP アドレスに設定します。次に例を示します。
jcp.endpoint.main.bindaddress=10.0.0.8
bindaddress はループバック アドレス (127.0.0.1) に設定できません。設定すると、
Web サーバは自身の Web サーバ上の JRun サーバに接続しようとします。
両方のサーバが同一のコンピュータ上にある場合は、127.0.0.1 に設定でき
ます。
- Web サーバ マシン上で、Web サーバのコンフィギュレーション ファイルを次のように変更します (このコンフィギュレーション ファイルは、IIS の場合は jrun.ini、iPlanet/Netscape の場合は obj.conf、Apache の場合は httpd.conf です)。
- 2 台のコンピュータが異なるファイル システムを使用している場合
(1 台が Windows NT、もう 1 台が Linux を実行している場合など) は、local.properties ファイルを Web サーバ マシンにコピーして、Web サーバのコンフィギュレーション ファイルの rulespath プロパティ内で、コピーしたローカル ファイルを参照する必要があります。ファイル システムを共有していても、local.properties ファイルをコピーする必要がある場合もあります。
メモ Web サーバ マシン上の local.properties ファイルは、rules セクションのサーブ
レット マッピング用にのみ使用されます。これらのマッピングがないと、JRun
コンピュータに対する要求のマッピングが正しく行われません。したがって、ルール
マッピングを変更しない限り、Web サーバ コンピュータ上のこのファイルを
継続的に更新する必要はありません。
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local.properties を Web サーバにコピーする場合は、ファイル全体の階層を維持
します。たとえば、ファイルが JRun コンピュータの c:¥JRun¥servers¥default に
保存されている場合は、空の /JRun ディレクトリと、/servers および /default
サブディレクトリを作成して local.properties ファイルを保存します。その階層内
のほかのすべてのファイルをコピーする必要はありません。
- 分散環境で、コンピュータ間のファイル システムが異なる場合に JSP を使用するときは、pathtrans プロパティを編集する必要があります。詳細については、"分散環境での JSP の使用"を参照してください。
- Web サーバ マシン上の JRun サーバを使用不能にします (オプション)。Web サーバ マシンから JRun をアンインストールしないでください。また、コネクタを削除しないでください。
- JRun サーバを再起動します。
- Web サーバを再起動します。
単純な分散環境の例
次の図は、2 台のコンピュータ上での 1 つの Web サーバと 1 つの JRun サーバの接続に必要な設定を示します。ここでは、2 台のコンピュータが同一のファイル システム上にあることを想定しています。JRun コンピュータは Web サーバ マシンの D ドライブにマッピングされています。このため、rulespath プロパティは D ドライブ上の local.properties ファイルを参照しています。
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