複雑な分散環境での JRun の実行

もう 1 つの一般的な事例としては、顧客が複数の Web サーバ マシンを使用している環境で、JRun サーバ専用のコンピュータをもう 1 台追加する場合が考えられます。次の図は、この複雑な分散環境を示します。

複雑な分散型インストール

JRun サーバを複数の Web サーバに接続するには

  1. "単純な分散環境での JRun の実行"の説明に従って、各 Web サーバ マシンを、JRun と通信するように設定します。
  2. JRun コンピュータ上の local.properties の jcp.endpoint.main.interface プロパティを、* または JRun と接続する Web サーバの IP アドレスのカンマ区切りリストに設定します。JRun は、このプロパティと一致しないコンピュータからの要求を受け付けません。

    上の図の場合は、次の設定になります。

    jcp.endpoint.main.interface=10.0.0.5,10.0.0.6,10.0.0.7
    
  3. 各 Web サーバ コンフィギュレーション ファイルの proxyhost が、JRun を実行しているコンピュータの IP アドレスに設定されていることを確認します。また、これらのコンピュータ の proxyport 設定は、JRun の local.properties ファイルの jcp.endpoint.main.port と同一である必要があります。
  4. 複数のコンピュータが異なるファイル システムを使用している場合 (Web サーバで IIS/Windows NT、アプリケーションの処理用に JRun/Linux を実行している場合など) は、local.properties ファイルを Web サーバ マシンにコピーし、Web サーバのコンフィギュレーション ファイル内で、コピーしたローカル ファイルを参照する必要があります。

    メモ

    Web サーバ マシン上の local.properties ファイルは、rules セクションのサーブ レット マッピング用にのみ使用されます。これらのマッピングがないと、JRun コンピュータに対する要求のマッピングが正しく行われません。したがって、 ルール マッピングを変更しない限り、このファイルを継続的に更新する必要はあり ません。


  5. 分散環境で、コンピュータ間のファイル システムが異なる場合に JSP を使用するときは、pathtrans プロパティを編集する必要があります。詳細については、"分散環境での JSP の使用"を参照してください。
  6. Web サーバ マシン上の JRun サーバを使用不能にします (オプション)。Web サーバ マシンから JRun をアンインストールしないでください。また、コネクタを削除しないでください。
  7. JRun サーバを再起動します。
  8. Web サーバを再起動します。

複雑な分散環境の例

次の図は、別個のコンピュータ上での複数の Web サーバと 1 つの JRun サーバの接続に必要な設定を示します。これは、複数のコンピュータが同一のファイル システムを使用しており、JRun サーバの local.properties ファイルにアクセスできるように、ディレクトリ /jrun が各 Web サーバ マシンにマッピングされていることを想定しています。どのコンピュータも JRun サーバに接続できるように、
jcp.endpoint.main.interface が * に設定されていることに注意してください。これを 10.0.0.5、10.0.0.6、10.0.0.7 に設定することも簡単にできます。

次の図は、Web サーバのコンフィギュレーション ファイルおよび local.properties ファイルで必要な設定を示します。