JRun セットアップ ガイド
はじめに

Java 製品の概要

ここでは、主要な Java 製品の最新バージョンの概要を示します。JRun を実行するための Java の必要条件については、"Java の必要条件"を参照してください。Java の最新バージョンの詳細については、Sun の Web サイト
http://java.sun.com を参照してください。

Java Platform 版

Java Platform は、Java 環境のアーキテクチャを定義します。Java 2 Platform には次の 3 つの版があります。

• Java 2 platform, Standard Edition (J2SE)
• Java 2 platform, Enterprise Edition (J2EE)
• Java 2 platform, Micro Edition (J2ME)

Java 2 Platform は次の Java Software Development Kit によって実装されます。

Java Software Development Kit

Java Software Developer Kit (SDK) は通常、Java Development Kit (JDK) と呼ばれます。これは Java Runtime Environment (JRE) のほかに、開発者が Java プラットフォーム向けのコンパイル、デバッグ、アプリケーション実行に使用するツールとコア クラスから構成されています。Windows システムでは、JRE は SDK に含まれます。UNIX では、JRE は同じダウンロード ファイルには含まれません。SDK は使用許諾契約ごとに配布されるものではありません。

SDK の主なコンポーネント

• コンパイラおよびデバッガ
• Java Runtime Environment
• Win32 パフォーマンス パック (オプション)
• Solaris ネイティブ スレッド パック (オプション)

SDK のバージョン

• JDK 1.0.x
• JDK 1.1.x
• J2 SDK version 1.2.2、Standard Edition および Enterprise Edition
• J2 SDK version 1.3、Standard Edition および Enterprise Edition

J2 SDK Enterprise Edition は、JSP、EJB、サーブレットなどの高度なサービス向けに、SDK のサポートを追加しました。

Java Runtime Environment

Java Runtime Environment (JRE) は Java Virtual Machine (JVM) 仕様の実装であり、サポートする一連のクラスが付属しています。これには、Java プラットフォーム用に作成されたプログラムを実行する場合に必要なすべての機能が含まれています。SDK とは異なり、開発者は使用許諾契約に基づいて JRE を自由に配布できます。

JRE の主なコンポーネント

• Java Virtual Machine
• Java アプリケーション ランチャ
• 実行時クラス ライブラリ
• Java Plug-in (ブラウザ用)
• Java HotSpot Runtime (1.3 以降)

JRE のバージョン

• JRE 1.1.x
• Java 2 Runtime Environment、Standard Edition、バージョン 1.2.2
• Java 2 Runtime Environment、Standard Edition、バージョン 1.3

JVM はソフトウェアによる CPU の実装であり、コンパイルされた Java コードを実行するために設計されています。Hewlett Packard、Sun、Microsoft、Symantec などの多くの企業が独自の JVM を開発しています。Java Runtime Environment という用語は、Sun の JVM 実装の Sun 固有の名前です。ただし、JVM を JRE と呼ぶベンダも多くあります。本書では、JRE と JVM は同じものとして使用します。JRun インストールの JVM Advisor には、JRun によってサポートされている JVM の一覧が記載されています。

拡張サービス

Java は拡張可能な言語であり、継続的に機能を拡張しています。ここでは、JRun でサポートするいくつかの拡張機能について説明します。JRun をインストールする際に、コンポーネントごとにインストールするかどうかを選択できます。

サーブレット

サーブレットはダイナミック コンテンツを生成する Java Web コンポーネントです。JRun 3.x は Sun のサーブレット 2.2 仕様に準拠しています。この仕様は 2.1 に基づいて確立され、Web アプリケーションおよび Web アプリケーション アーカイブ (WAR) のサポートが含まれています。JRun にサーブレット仕様を実装するには、JRE 1.1.6 以降が必要です。

JavaServer Pages

JavaServer Pages は Java サーブレット API の拡張です。Java コードと HTML を組み合わせることにより、動的な Web ページを作成します。JRun 3.x は、Sun の JSP 1.1 仕様をサポートしています。この仕様は 1.0 に基づいており、タグ拡張およびコンテナへのサポートが含まれています。JRun に JSP 1.1 を実装するには、JRE 1.1.6 以降が必要です。

Enterprise JavaBeans

Enterprise JavaBeans は、J2EE プラットフォームのためのソフトウェア アーキテクチャに基づいた、サーバ側の分散型コンポーネントです。JRun は Sun の Enterprise JavaBeans 1.1 仕様をサポートしています。EJB 1.1 仕様では、1.0 の仕様に JTA や JMS などの開発および公開強化のための機能が追加されました。JRun に EJB を実装するには、JRE 1.2.2 以降が必要です。

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