エンタープライズアプリケーションの構成

JRun では、Enterprise JavaBeans (EJB) および EAR ファイルの公開をサポートしています。EJB を開発し、ホームとリモートインターフェイスを定義すると、公開の準備ができます。ただし、この「公開」という用語は、JRun の EJB に使用する場合と意味が若干異なるので注意が必要です。サーブレットの場合は、コンパイル、テストを行ってから、最後に公開して配布します。EJB の場合は、コンパイル、テストを実行するための公開およびテストを行ってから、最終的に公開して配布します。

JMC には [Enterprise JavaBeans] パネルがあり、[マシン名] > [JRun サーバ名] > [Enterprise JavaBeans] をクリックしてアクセスします。

このセクションでは、次のトピックについて説明します。

JRun での Enterprise JavaBeans の詳細については、『JRun によるアプリケーションの』を参照してくださ開発い。

EJB の公開

JMC を使用して、JRun で公開する Bean を作成します。JMC での公開では、次のアクションを実行します。

提供された JAR ファイルの一覧にある EJB にホームとオブジェクト実装を生成します。
生成されたオブジェクトにスタブクラスを作成します。
deploy.properties ファイルが ejipt.isCompatible=true を指定している場合に限り、JDK 1.1 ベースのクライアントで使用する場合に必要となるスケルトンを作成します。
deploy.properties のプロパティと現在の環境のプロパティを使用して、
runtime.properties ファイルを作成します。runtime.properties ファイルは、実行時環境を確立するために JRun によって使用されます。
ejb-jar.xml ファイルは変更されません。JMC ではその代わりに deploy.properties ファイルを変更して、公開者または管理者が、開発者によって設定された ejb-jar.xml 内のプロパティを上書きできます。

JMC 公開ツールは、/deploy ディレクトリでのみ動作します。JAR ファイルなどのすべての入力は /deploy ディレクトリで使用可能でなければならないので、生成されたすべての出力は /deploy ディレクトリに公開されるようにする必要があります。

EJB を公開するには

JMC の左側ペインで、[マシン名] > [JRun サーバ名] > [Enterprise JavaBeans] をクリックします。
[Enterprise JavaBeans] パネルが表示されます。
ページ最上部にある [公開] リンクをクリックします。または、[マシン名] > [JRun サーバ名] をクリックしてから、ページ最上部の [EJB 公開] をクリックする方法もあります。
[Enterprise JavaBeans の公開] パネルが表示されます。

次の表の説明に従って、右側ペインにプロパティを入力します。


フィールド	説明
EJB Jar ファイル	EJB の JAR ファイルへのパスを入力するか、[参照] をクリックして、JRun のディレクトリリーダーを使用します。
JRun サーバ名	EJB を公開するサーバを選択します。
公開プロパティ	deploy.properties ファイルに保存されている EJB のサーバレベルの公開プロパティを編集します。name=value の組み合わせの変更、追加、削除が可能です。EJB を公開するときに、変更を加えたファイルで JMC によって deploy.properties ファイルが上書きされます。 JMC 公開ツールでは ejb-jar.xml ファイルは変更されません。開発者によって設定された ejb-jar.xml 内のプロパティを公開者または管理者によって上書きできるようにする deploy.properties ファイルがあります。

[公開] をクリックします。
JRun サーバを再起動します。

EJB の再公開

JMC の [Bean プロパティの編集] ウィンドウか、bean_name.properties ファイルを変更するほかのツールを使用して Bean のプロパティを変更する場合は、その EJB が含まれている JAR ファイルを再公開する必要があります。このセクションでは、JRun サーバ上にある JAR を一括して再公開する方法について説明します。

JMC の左側ペインで、[マシン名] > [JRun サーバ名] > [Enterprise JavaBeans] をクリックします。
[Enterprise JavaBeans] パネルが表示されます。
ページ最上部にある [すべての Jar を再公開] リンクをクリックします。
[OK] または [Cancel] をクリックするように要求するプロンプトが表示されます。

メモ
すべての JAR ファイルのサーバへの再公開に要する時間は、ファイルのサイズと個数によって異なります。
[OK] をクリックします。
JRun では、以前 JRun サーバで公開された JAR ファイルがすべて再公開されます。

EJB の削除

JAR ファイルから EJB を削除するには、次の手順を実行します。この手順では、ファイルがファイルシステムから実際に削除されるわけではありません。JRun サーバへの登録だけが削除されます。

EJB を削除するには

JMC の左側ペインで、[マシン名] > [JRun サーバ名] > [Enterprise JavaBeans] をクリックします。
[Enterprise JavaBeans] パネルが表示されます。
ページ最上部にある [削除] リンクをクリックします。
[Enterprise JavaBeans コンテナを削除します。] パネルが表示されます。
アプリケーションリストボックスで削除する JAR ファイルを選択します。
[削除] ボタンをクリックして、JAR ファイルを削除します。
JRun サーバを再起動します。

EJB の構成

JMC を使用すると、管理できる Bean コンテキストの数を設定できます。Bean コンテキストは、公開された Bean のインスタンスのステータスに関する情報の取得に使用します。コンテキストは Bean インスタンスの作成時に作成され、Bean インスタンスが存在する間はその Bean に関連付けられ、ほかの Bean インスタンスで使用することはできません。コンテキストには、Bean インスタンスについて、インスタンスのステートが変化したかどうかを示す情報などが記録されます。

利用できるコンテキストの数は、JMC の ejipt.maxContexts、ejipt.maxFreeContexts、および ejipt.minFreeContexts プロパティを設定することによって管理できます。JMC では、この情報を Bean の default.properties ファイルに書き込みます。JMC では、ほかの Bean プロパティも Bean プロパティの編集ウィンドウに表示されます。このセクションでは、このような Bean プロパティを編集する方法について説明します。

メモ

既存の Bean プロパティを変更する場合は、Bean の JAR ファイルの再公開が必要です。

Bean コンテキストプロパティの使用の詳細については、JRun JavaDocs ファイルに付属する「Ejipt Properties API」のマニュアルや、『JRun によるアプリケーションの』を参照してください開発。

EJB 設定を構成するには

JMC の左側ペインで、[マシン名] > [JRun サーバ名] > [Enterprise JavaBeans] > [Jar ファイル] > [Bean] をクリックします。
[Bean プロパティ] パネルが右側ペインに表示されます。
[編集] をクリックします。
Bean プロパティの編集ウィンドウが表示されます。
JRun JavaDocs ファイルに付属する『Ejipt Properties API』マニュアルの説明に従ってフィールドを編集します。
[更新] をクリックして、変更を適用します。
JMC の左側ペインで、[マシン名] > [JRun サーバ名] > [Enterprise JavaBeans] をクリックします。
[Enterprise JavaBeans] パネルが表示されます。
ページ最上部にある [すべての Jar を再公開] リンクをクリックします。
[OK] か [Cancel] をクリックするように要求するプロンプトが表示されます。

メモ
すべての JAR ファイルのサーバへの再公開に要する時間は、ファイルのサイズと個数によって異なります。
[OK] をクリックします。
JRun では、以前 JRun サーバで公開された JAR ファイルがすべて再公開されます。
JRun サーバを再起動します。

EAR ファイルの公開

EAR (Enterprise Application アーカイブ) ファイルには、ディレクトリ構造のすべてとエンタープライズアプリケーションを定義するすべてのファイルが組み込まれています。EAR ファイルは、JAR ファイルと同じツールを使用して作成します。J2EE アプリケーション公開時に、JRun では EAR ファイルに格納された WAR ファイルが変換され、指定 JRun サーバに新しいアプリケーションが定義されます。JRun は、EAR ファイルに格納されたすべての EJB JAR ファイルも公開します。

JMC を使用して、指定の環境に J2EE アプリケーションをインストールします。EAR ファイルのインストール時に、JMC によってサーバ固有パラメータのセットの構成、ディレクトリ構造の形成、JRun プロパティファイルの更新が行われます。

EAR ファイルには、META-INF/application.xml 公開記述子が格納されている必要があります。この公開記述子から、JRun アプリケーション公開ユーティリティに情報が提供されます。

EAR ファイルおよび J2EE アプリケーションの詳細については、『JRun によるアプリケーションの』を参照してください開発。

EAR ファイルを公開するには

JMC の左側ペインで、[マシン名] > [JRun サーバ名] をクリックします。
[JRun Default Server] パネルが表示されます。
[EAR 公開] リンクをクリックします。
[J2EE アプリケーションの公開] パネルが表示されます。