Web アプリケーション

JRun は、完全な スタンドアロン Web アプリケーションの開発、パッケージ化、および公開のためのアプリケーション サーバーです。Java サーブレット API バージョン 2.2 の仕様書で定義されているように、Web アプリケーションは Java サーブレット、JSP、HTML ページのようなスタティック コンテンツ、および Web アプリケーションで必要なその他のリソースの集まりです。

JRun が Web アプリケーションのために、Java サーブレット API 仕様をサポートしているため、JRun を使用した Web アプリケーションの開発と、この仕様をサポートしている Web アプリケーション サーバー上へのそのアプリケーションを公開できます。

Web アプリケーションの設定は、web.xml ファイルの内容によって定義されます。このファイルは公開記述子とも呼ばれます。このファイルには、アプリケーション サーバーがアプリケーションを実行するために必要なすべての情報が含まれています。web.xml の内容は、JRun 固有の情報ではなく、Java サーブレット API バージョン 2.2 の仕様書で定義されています。Java サーブレット API バージョン 2.2 の仕様書で定義された Web アプリケーションをサポートするすべてのプラットフォームは、web.xml ファイルの内容を認識し、解釈します。

Web アプリケーションのディレクトリ構造は次のとおりです。

Web アプリケーションの、図の approot のようなルート ディレクトリは、Web アプリケーション ファイルを提供するためのドキュメント ルートとして機能します。このディレクトリには、Web アプリケーションの一部として開発された JSP が含まれます。たとえば、c:/myapp に配置される Web アプリケーションの場合、既定のトップ ページ ファイルの場所は c:/myapp/index.html になります。

実際の Web アプリケーションで使用するのは、上の図に示したディレクトリだけではありません。HTML ファイル、イメージ、その他のアプリケーション リソースなどのために、ほかのディレクトリを追加できます。これらのディレクトリは、クライアントが直接アクセスするリソース用 Web アプリケーションの公開ドキュメント ツリーの一部になります。

approot のサブディレクトリには、次のディレクトリが含まれる場合がありますが、これらに限定されません。

Web アプリケーションを配布する場合は、展開したディレクトリ構造で配布するか、または Web Archive (WAR) ファイルと呼ばれる 1 つの圧縮ファイルで配布することができます。WAR ファイルには、すべてのディレクトリ構造とアプリケーションを定義するすべてのファイルが含まれます。WAR ファイルは、JAR ファイルと同じツールを使用して作成します。

WAR ファイルを使用すると、1 つのファイルで配信が行えるため、アプリケーションの配布が簡単になります。ただし、WAR ファイルに含まれる Web アプリケーションを実行する前に、ファイルを展開する必要があります。WAR ファイルの展開処理は、Web アプリケーション公開の一部になります。JRun にはこの目的に使用する公開ツールがあります。

Web アプリケーションの配布、.war ファイルの作成、および公開ツールの使用の詳細については、第 5 章を参照してください。