バージョン23の機能概要
2013年8月にリリースされた SPSS Statistics 22 から、1年8カ月。2015年3月4日に IBM SPSS Statistics 23がリリースされました。
バージョン23の開発コンセプトは、大きく 3つ、ビッグデータの価値をさらに引き出すためのビッグデータ対応、地理空間データの活用をサポートする地理空間モデリングの実装をはじめとする新しいアルゴリズムの搭載、現在お使いのお客様に向けた既存機能のさらなる強化。既存ユーザーの方も、これから新たに分析を始める方も、そしてビッグデータに対応する方もあらゆる分析ニーズにこたえる統計解析ソフトウェア、それがSPSS Statistics 23 です。



ハイライト
時間的因果モデリング (TCM) を使用して多数の時系列間の隠れた因果関係を解明。
空間的時間的予測 (STP) を使用して時間と空間を超えて関係性を検出。
地理空間アソシエーションを取り入れた相関ルールを作成してイベント発生を説明するパターンを検出 (GSAR)。
より高い機能性とWebサーバー・サポートを提供する拡張Webレポートを使用。
統合されたあらゆるR 開発環境からR プログラムを利用し、R から SPSS Statistics コマンド構文を実行。
ビッグデータに対応、時系列要因モデリングや空間予測モデリングを追加
最新バージョンでは、昨今のビッグデータ時代に対応すべく、時系列要因モデリングや空間予測モデリングなお、ビッグデータ専用に開発され、改良されたさまざまなテクノロジーを搭載しています。これらのアルゴリズムにより、ビッグデータをより活用することが可能になりました。
時系列間の因果関係を発見
Temporal Causal Modeling (TCM) 時間的因果モデリング
Temporal Causal Modeling (TCM) 時間的因果モデリングは、大量の時系列データの分析を可能にし、多数の時系列間の隠れた因果関係を解明します。また、各対象の自己回帰時系列モデルが作成され、対象に対して関係を持つ入力のみが使用されるモデルを作成することが可能です。このモデリングでは、与えられた時系列の予測因子を明示的に指定しなければならない従来の時系列モデリングとは異なり、ターゲットの各時系列に最適な予測因子が自動的に決定されます。主に、売上予測、株価予測など時系列データを用いる分析すべてに適用可能な分析手法です。
※オプションの Forecasting が必要です。
時間と空間にわたるトレンドを検出
空間的時間的予測: Spatio-temporal prediction (STP)
予測モデルの対象と入力データの他に、地図情報を加えることができる機能が追加されました。
空間的時間的予測 (STP) を使用して時間と空間にわたるトレンドを検出することができます。
例えば、類似地域の発見や地域クラスタの作成を行うことができるようになりました。新バージョンでは、2D および 3D スペースの場所での長期にわたる測定に線形モデルを当てはめて、「ホットな」 エリアと、それらのエリアが時間と共にどう変化するかを企業が予測できるようにします。ビジネスでの活用例として、ビル管理や支店業績分析をはじめ、マーケティングデータ分析、生態系データ分析、犯罪データ分析などが挙げられます。
時間と場所情報を分析に活用する
地理空間分析
新たに追加された分析機能の一つが、地理空間分析です。これは、時間と場所情報が含まれるデータ分析において、モデル精度向上をもたらすものです。
Generalized spatial association rule 地理空間アソシエーション
地理空間データと非空間データの両方を用いて、データ内のパターンを検出できます。場所情報と人の行動データや属性データを一緒に分析することにより、地理空間情報を加味したアソシエーション (連関ルール) を発見できます。検出したパターンから、特定現象が発生する可能性が高い場所を予測するルールを作成します。マーケティングデータ、生態系データ、公衆衛生・疫学データ、犯罪データなどさまざまな分析に適用できます。
既存機能の強化
Make decisions anytime, anywhere
いつでもどこでも分析結果が利用可能: 次世代 Web レポートの実装
スマートデバイスから Statistics アウトプットをインタラクトに参照忙しさの合間でもデータに基づいた決断ができます。
Web レポート画面を刷新し、機能を充実させ、よりインタラクトに
拡張されたプログラマビリティー
最新バージョンでは、R プログラムや Python との連携がさらに強化されました。
R Integration Package for IBM SPSS Statistics の関数を使用する R プログラムを、任意の外部 R 環境から実行が可能
R 環境からの SPSS Statistics コマンドシンタックスの実行が可能
IBM SPSS Statistics - Essentials for R と IBM SPSS Statistics - Essentials for Python に、さらに多くの拡張コマンドが、関連するカスタムダイアログとともにインストール可能
プログラム連携で追加される手法の例
その他の機能追加
カテゴリカル主成分分析機能が改良されました。
推定をより安定させるためのノンパラメトリック・ブートストラッピング。
変数に加えてケースのクラスター化。
収束を向上させるための新しい回転オプション。
連続変数使用の簡単な方法。
※オプションの Categories が必要です。
その他の機能
Stata 13 の新リリースのユーザーが、SPSS Statistics 内の Stata 9-13 ファイルをインポート、読み取り、書き込みできるようにします。
社員 ID バッジとバッジ読取装置を使用してソフトウェアにアクセスする必要がある企業ユーザーをサポートします。
IBM SPSS Statistics 23 は、新しいデータ分析技術、機能と出力の拡張、アクセシビリティーの向上を通じて先進的な分析機能を提供し続けます。
SPSS Statistics は、多くの機能が各バージョン毎に追加されてきました。
以下、各バージョンで追加された主要機能をご紹介します。
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