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UFJ銀行様
UFJIS株式会社様
UFJIS株式会社
オープンプラットフォーム部 部長
蒲原寧
UFJIS株式会社
オープンプラットフォーム部 プロジェクトリーダー 末廣修司
UFJグループを支える金融ITのリーディングカンパニー。
名称
:
UFJIS株式会社
所在地
:
〒103-0027 東京都中央区日本橋一丁目7番17号日本橋御幸ビル
設立
:
2004年4月1日
資本金
:
1億5,000万円
代表者
:
宗宮 省造
(2005年6月現在)
ミッションクリティカル領域にJ2EEの採用を推し進めるUFJ銀行
国内の4大メガバンクの1つであるUFJ銀行は、24時間対応のATMサービスの強化やコールセンターの24時間化など、リテールに強化したサービスの充実に注力している。一方で、それを支えるITにおいてはオープン化への積極的な取り組みを行い、その斬新なチャレンジが注目されているのは周知の通りだ。
メインフレームの牙城といっても過言ではなかった金融ITの常識に挑戦し、UFJ銀行のLinuxやJ2EEといったオープンスタンダードの積極導入をサポートしているのが、UFJIS株式会社だ。同社のオープンプラットフォーム部 部長 蒲原寧氏は「UFJ銀行自身に、新しいものを積極的に取り入れていこうという風土があるのです。よいものであれば使っていきます。オープンスタンダードを採用することは、我々にとって当然のことです」という。UFJ銀行には、新しいものに自ら率先してチャレンジするカルチャーがある。
では、UFJ銀行はなぜJ2EEを選択するのだろうか。蒲原氏は、「変化と競争の時代を迎えた金融業界では、メインフレーム至上主義の固持は、もはや経営リスクになりつつある」と断言する。オープンなハードウェアとLinuxをはじめとするUNIX系OS、そしてJ2EEを選択するのは「新しいビジネスを速いスピードで展開していくためには避けて通れない選択」であるというのだ。
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アプリケーションの信頼性と性能の欠如は経営リスクに直結する
UFJ銀行は、2005年1月、30年間にわたってメインフレームによる巨大バッチ処理で支えてきた口座振替システムをJ2EEとUNIXサーバを基盤としたシステムに移行。1日最大1500万件というバッチを実現するという前人未踏の成果を達成した。しかし、J2EEの採用は決して安易な選択ではなかった。蒲原氏は「リテールサービスが最大のビジネスであるUFJ銀行にとって、サービスが止まることは経営に打撃を与えます。リテールサービスを支えるシステムには、カットオーバー後の障害や停止はあり得ず、本番稼働中の高いサービスレベルを常に維持できなければなりません。お客様に対し、システム屋の都合で“これはJ2EEで作っていますから”と言い訳ができるものではないのです」と語る。金融システムの本番稼働には通常の企業システムとは次元の異なる、非常に高いサービスレベルが求められるわけだ。しかし、枯れたメインフレーム技術に比較すれば、オープン系におけるパフォーマンスや信頼性の監視・解析のノウハウは発展途上である。この点が、多くのユーザーがミッションクリティカルな業務へのJ2EEの適用を避ける理由となっている。このような周辺環境の中で、UFJ銀行がJ2EE上でさまざまな基幹系アプリケーションを運用していくには、金融基幹系システムに必要不可欠な性能とサービス品質において絶対的な保証が必要だった。それは“本番稼働時における24時間365日の性能管理・監視の枠組み”の確立である。こうした背景の中で検討されたのが、海外でも金融機関を含む多くの企業システムでの豊富な実績を誇るWily Introscopeだった。
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信頼性と低負荷を兼ね備えたフライトレコーダ − Introscopeを高く評価
「ホストを超える信頼性の実現」(蒲原氏)を目指すUFJ銀行が本番アプリケーションの管理に採用したWily Introscope(以下、Introscope)は、J2EEアプリケーションを定常監視・管理するためのソリューションである。
アプリケーションのサービスレベルを維持するプロセスを実行するには、外から見て正常に稼働しているように見える状況下でも、普段以上の負荷や特別な性能事象が内部で発生していないかをリアルタイムにモニター・検知し、その原因の特定やそれが将来サービス品質にもたらす危険性について予見できる仕組みが欠かせない。本番稼働でそうした状況を再現させることは技術的に困難であるし、もちろん、最高レベルのサービス品質が要求されている本番稼働中のアプリケーションで再現を待つという悠長なこともしてはいられない。「従来のJ2EEシステムの運用では、本番稼働時の監視はアプリケーションサーバやデータベースサーバなどが出力するログを後から解析するしか方法がなかった」(オープンプラットフォーム部 プロジェクトリーダー 末廣修司氏)が、そこに「リアルタイムにJ2EEを監視でき、かつ、過去の状態から現在までのシステムの経過を監視することで現在の状態の正確な把握と将来の予測・計画がシミュレーションできる唯一のソリューション」(末廣氏)としてベストマッチしたのがIntroscopeだった。Introscopeは、状況の再現を待たずして過去から現在までの性能履歴データから、その時の状態や今後の管理課題を導き出すことができる、いわば航空機の“フライトレコーダ”と同様の役割を果たすことができる。
口座振替アプリケーションは、カットオーバーまでの約半年間、本番環境と同一のハードウェアとソフトウェア、口座振替のデータを用いて試験運用が行われた。Introscopeを組み込んだ状態でもそれによる性能劣化が発生しないこと、さらには、「オープン系システムはソフトウェアとハードウェアの部品点数が多く、問題の切り分けに時間を要します。しかし、エクスプローラと呼ばれる管理コンソールからドリルダウン形式で問題箇所を特定することが可能なため、問題の切り分けにも非常に有効なソリューションであることがわかった」(蒲原氏)という点も高く評価された。
Introscopeのユニークな特長の1つに、収集される膨大な性能データをそれぞれの担当者にとって意味のある視点で可視化するために、役割や目的に応じたダッシュボードを何枚でも自由にカスタマイズして作成できることがあげられる。しかし、目的に応じた適切なダッシュボードを作っていくためには、それに応じたノウハウも必要だ。この点について末廣氏は「口座振替システムの監視に最適なダッシュボードを構築する作業は、株式会社アイ・ティ・フロンティア(以下、アイ・ティ・フロンティア)の技術チームの力なくしては実現できなかったと思います。また、さまざまな問題解決に関しては、アイ・ティ・フロンティアが米国Wily社と各製品ベンダの橋渡し役をしてくれました。そのコミュニケーションは非常にスムーズでした」と語る。さまざまなパラメータの情報を取得し、より精度の高い運用監視のシステムに作り上げるため、口座振替システムで採用したアプリケーションサーバやデータベースなどの製品にIntroscopeとの適合性を高める作業が行われた。ベンダ製品側で対応が必要な項目もあり、それらの作業に関連して発生する米国Wily社および製品ベンダとのコミュニケーションはすべてアイ・ティ・フロンティアが担当した。
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IntroscopeをJ2EEアプリケーション管理のスタンダードに
50を超えるUFJ銀行のオープン系システムのインフラやミドルウェアなどの監視は、従来から日立のJP1を用いて運用管理が行われているが、これに加えて、現在、口座振替をはじめとするJ2EE アプリケーションの本番時の運用監視はIntroscopeが担う。オープンプラットフォーム部の性能監視チームは、Introscopeが定常収集する性能データを元に、本番時の性能モニタリングを常時行っている。
口座振替アプリケーションの場合は、開発時からIntroscopeをインストールした状態で性能データが定常的に収集され、テスト運用を経て同じ構成で本番環境の稼動が開始された。「カットオーバー後の予期せぬ障害やパフォーマンスの低下は、100%設計不良であり、テスト段階までに解決されるべきこと。本番稼働のフェイズで我々が行うべきことは、キャパシティプラニングに沿って状態が推移することを監視することです。これは開発時から運用まで、一貫してIntroscopeを用いた監視を続けてこそ実現できることなのです」(蒲原氏)。
カットオーバー後、本番稼働でのパフォーマンスの低下などは発生していないという。ある時、「高負荷によるアプリケーション側のパフォーマンス低下では? という問題に遭遇したことがありましたが、Introscopeが収集した性能履歴データから、数値上問題がなく、感覚的な勘違いであることが判明したこともあります。これは、過去から現在まで情報をジャーナリングしていることで実現できるわけです。もちろん、プロファイラでは、このようなことはできませんね」と末廣氏は説明する。
UFJ銀行では、“ITスタンダードチーム"と呼ばれる情報共有のための組織がある。オープン系開発の1つ1つの取り組みが、その後のUFJ銀行におけるスタンダードとなるように情報共有の体制を整えているのだ。Introscopeは、UFJ銀行のJ2EEアプリケーション管理のスタンダードとして、すでに運用中、もしくは、今後カットオーバーを控える「UFJダイレクト」(個人向けインターネットバンキング)、「国債決済代行システム」、「売掛債権システム」、「金利相場システム」での採用も始まっている。
アプリケーションの定常監視で実績を上げ始めたIntroscopeは、従来のインフラやミドルウェア監視と同様、全社的な運用管理の枠組みとも統合されていく。「今後は、Introscopeが検知した性能の変化に対するアラートの仕組みを、全社的な運用管理に紐付けることも検討しています」(末廣氏)。
オープン系システムをバックエンドとした新世代アプリケーション環境を実現したUFJ銀行は、Introscopeによる運用監視ソリューションを組み入れることにより、開発から本番運用までの一貫した管理要件の実現にも成功しつつある。お客様に対するサービス品質の保証のために絶対条件である“24時間365日のアプリケーション管理基盤“を確立するための理想的なプロセスが構築されつつあるといえるだろう。
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