ADOBE® MEDIA SERVER 5.0.3
デベロッパーズガイド
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翻訳:株式会社サムライズ |
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注意
Adobe Media Server® バージョン 5についての本ドキュメントは第三者によって翻訳されたものであり、Adobe Systems Incorporated(アドビ システムズ社)は本翻訳物の正確性や完全性を査閲していません。
ビデオファイルの確認
サードパーティのツールで作成または変更されたビデオファイルの確認
サードパーティのツールを使用して、FLVおよび F4Vファイルの作成と変更を行うことができますが、ツールによっては、FLVおよび F4V標準に準拠しないファイルが作成されます。一般的な問題として、無効なタイムスタンプ、無効な onMetaDataメッセージ、無効なメッセージヘッダーおよびオーディオとビデオの破損などが挙げられます。FLVおよび F4Vファイルをサーバーにデプロイする前に、FLVCheckツールを使用して FLVファイルを分析できます。また、このツールでは、ファイルの時間が正しく反映されるようにメタデータの追加または更新を行うことができます。このツールは、メタデータが読み取り可能であることを確認し、正しい時間を指定して、ファイルがサーバーでシークできることを確認します。このツールは Unicodeファイル名をサポートしています。
注意:FLVCheck ツールは、ファイルのコンテンツの破損を修正しません。このツールは Duration および Can Seek To End メタデータフィールドをスキャンして、メタデータを修正します。その後、ツールは、サーバーのメタデータをファイル内のデータにマージします。
Adobe Media Server は、MPEG-4 ベースのコンテナ形式に格納されている H.264 でエンコードされたビデオと HE-AAC でエンコードされたオーディオの再生と記録をサポートしています。MPEG-4 標準のサブセットがサポートされます。すべての MP4 ファイルと Adobe F4V ファイルは、サポートされるサブセットに含まれています。
MPEG-4 ベースのコンテナ形式については、FLVCheck ツールを使用してサーバーがファイルを再生できることを確認します。
注意:FLVCheck ツールは、破損している H.264 でエンコードされたファイルの修正や MP4/F4V ファイルに対する修正を行いません。
FLVCheck ツールはコマンドラインプログラムで、実行可能ファイルの名前は flvcheck です。
1 オペレーティングシステムのコマンドプロンプトを開き、rootinstall/tools ディレクトリに移動します。
2 FLVCheck ツールを実行するには、次のようなシンタックスを使用します。
flvcheck [-option] <file ...>
例えば、2 つのファイルを確認するには、次のようなシンタックスを使用します。
flvcheck -f abc.flv ../test/123.flv
次の表では、利用できるコマンドラインのオプションを示しています。
オプション |
説明 |
-f [ --file ] file ... |
確認対象のビデオファイル(複数可)へのパスを指定します。相対パスを使用できます(円マーク(\)は使用せず、スラッシュ(/)を使用してください)。 |
-v [--verbose] |
詳細フラグを設定します。 |
-V [ --version ] |
バージョン情報を出力します。 |
-n [ --nobanner ] |
ヘッダーをオフにします。 |
-h [ --help ] |
オプションの説明と使用例を示します。 |
-d [ --duration ] |
FLVCheck がレポートするエラーの誤差を秒単位で指定します(デフォルトは 2 秒です)。 メタデータの検証時に、metadata_duration と actual_duration の絶対差を計算し、このコマンドで指定されている誤差と比較します。この誤差を超えている場合、サーバーはメタデータの時間が正しくないことを示す警告をログに記録します。この誤差を超えていない場合は、何もログに記録されません。 正確な時間を取得するには、-d 0 を指定します。 |
-q [ --quiet ] |
テキスト出力ではなく、ステータスコードのみを返すように指定します。--help オプションは、このオプションより優先されます。 |
-w [ --warnings] |
警告を表示します。 |
-W [--warnings_as_errors] |
警告をエラーとして処理します。 |
-s [ --fixvideostall ] |
ビデオの再生時の停滞を修正します(FLV のみ)。 |
-u [ --usage ] |
コマンドラインパラメーターの例や情報を表示します。 |
-m [ --fixmeta ] |
(FLV ファイルのみ)メタデータタグが破損した場合、メタデータを修正した、元の FLV ファイルの新しいコピーを、元のファイルと同じディレクトリに作成します(ファイルにエラーが含まれていない場合は、バックアップファイルは作成されません)。Duration および Can Seek To End メタデータフィールドのみが修正されます。 |
3 FLVCheckツールは、FLVファイルにエラーが検出されなかった場合はステータスコード 0を返します。1つ以上のエラーがある場合は、検出された無効なファイルの総数を示す正の数値を返します。コード -1が返される場合、無効なコマンドラインパラメーターが指定されています。
エラーと警告は、ログファイル(stdout)に記録されます。
4 (FLVファイルのみ)メタデータエラーが原因で FLVファイルからエラーが返された場合は、このツールを使用して問題の修正を試みることができます。次の方法を試してください。
a -mオプションを使用して、ファイル内のメタデータを修正します。
flvcheck -m <file> [-quiet] [-help]
b -dオプションを使用して、エラーの durationフィールドの誤差を変更します。メタデータの durationフィールドには、数秒の誤差がある可能性があります。例えば、flvcheck -f abc.flv -d 5では、メタデータの時間の許容誤差はプラス マイナス 5 秒となります。
他の種類のエラーを、FLVCheck ツールを使用して修正することはできません。MP4/F4V ファイルは、FLVCheck ツールを使用して修正できません。
検出されたエラーは、Date(日付)、Time(時刻)、ErrorNumber(エラー番号)、ErrorMessage(エラーメッセージFileName(ファイル名)という形式で stdout ファイルに記録されます。考えられるエラー番号、エラーの種類およびエラーメッセージを以下に示します。
エラー番号 |
エラーの種類 |
エラーメッセージ |
-2 |
一般 |
Invalid file system path specified.(無効なファイルシステムのパスが指定されました。) |
-3 |
一般 |
File not found.(ファイルが見つかりません。) |
-4 |
一般 |
Cannot open file.(ファイルを開けません。) |
-5 |
一般 |
File read error.(ファイルの読み取りエラーです。) Adobe Media Server でファイルを読み取れません。一部またはすべてのファイルのエンコーディングに、サポートされているコーデックとの互換性がないことを示しています。 |
-6 |
一般 |
Cannot create corrected file.(修正されたファイルを作成できません。) -m オプションセットを使用してツールを実行したが、メタデータが修正されたファイルを作成できない場合に、このエラーが発生します。 |
-7 |
FLV |
Invalid FLV signature.(無効な FLV の署名です。) |
-8 |
FLV |
Invalid FLV data offset.(無効な FLV データオフセットです。) |
-9 |
FLV |
Invalid FLV message footer.(無効な FLV メッセージフッターです。) |
-10 |
FLV |
Unrecognized message type.(認識できないメッセージタイプです。) |
-11 |
FLV |
Found backward timestamp.(過去のタイムスタンプが検出されました。) |
-12 |
FLV |
Unparsable data message.(解析できないデータメッセージです。) |
-13 |
MP4 |
File does not contain a movie box.(ファイルにムービーボックスが含まれていません。) このエラーは MP4 ファイルが空の場合に発生します。 |
エラー番号 |
エラーの種類 |
エラーメッセージ |
-14 |
MP4 |
File does not contain any valid tracks.(ファイルに有効なトラックが含まれていません。) このエラーは、MP4 ファイルにサポートされていないコーデックでエンコードされたオーディオまたはビデオが含まれている場合に発生する可能性があります。 |
-15 |
MP4 |
Too many tracks.(トラックが多すぎます。)Maximum allowed is 64.(最大許容値は 64 です。) |
-16 |
MP4 |
Only one sample type allowed per track.(トラックごとに許可されるサンプルタイプは 1 つだけです。) |
-17 |
MP4 |
Box is too large.(ボックスが大きすぎます。) |
-18 |
MP4 |
Truncated box.(ボックスが切り詰められました。)報告されたボックスの長さがファイルの残りの長さよりも長くなっています。ファイルが切り詰められたか、報告されたボックスの長さが無効である可能性があります。 |
-19 |
MP4 |
Duplicate box.(ボックスが重複しています。) |
-20 |
MP4 |
Invalid box version.(無効なボックスのバージョンです。) |
-21 |
MP4 |
Invalid movie time scale.(無効なムービーのタイムスケールです。) |
-22 |
MP4 |
Invalid number of data entries in box.(ボックス内のデータエントリの数が無効です。) |
-23 |
MP4 |
Invalid sample size.(無効なサンプルサイズです。) |
-24 |
MP4 |
Invalid chapter time.(無効な章時間です。) |
-25 |
MP4 |
Too many tag boxes. Max is 64.(タグボックスが多すぎます。最大数は 64 です。) |
-26 |
一般 |
File appears to be FLV with wrong extension.(ファイルは誤った拡張子を持つ FLV のようです。) |
-27 |
MP4 |
Unsupported DRM scheme.(サポートされない DRM スキームです。) |
-28 |
MP4 |
Error reading MP4 tables.(MP4 テーブルの読み取り中にエラーが発生しました。) |
-29 |
MP4 |
File contains unexpected movie fragments.(ファイルに予期しないムービーの断片が含まれています。) |
-30 |
MP4 |
File contains out-of-order movie fragments.(ファイルに壊れたムービーの断片が含まれています。) |
-32 |
RAW |
Index or Contexts file missing or corrupted.(インデックスまたはコンテキストファイルが見つからないか、破損しています。) |
-33 |
RAW |
Index File Version %x Not Supported. AMS Requires Version %x(. インデックスファイルバージョン %x はサポートされていません。AMS にはバージョン %x が必要です。) |
-34 |
RAW |
Failed read in segment file %s. File missing or corrupted.(セグメントファイル %s で読み取りに失敗しました。ファイルが見つからないか、破損しています。) |
-35 |
RAW |
Truncated message in segment file %s(. セグメントファイル %s でメッセージが切り捨てられています。) |
-36 |
RAW |
Unrecognized message type in segment file %s.(セグメントファイル %s に認識されないメッセージタイプがあります。) |
-37 |
RAW |
Invalid message footer in segment file %s.(セグメントファイル %s に無効なメッセージフッターがあります。) |
-38 |
RAW |
Segment file %s does not match index file.(セグメントファイル %s がインデックスファイルに一致しません。) |
一般的に、警告は情報提供を目的としたものであり、致命的なエラーではありません。Adobe Media Serverは警告の原因となったエラーを無視し、ビデオまたはオーディオファイルのロードおよび再生を続行しますが、再生に関する問題が発生する可能性があります。警告は、Date(日付)、Time(時刻)、Warning Number(警告番号)、Warning Message(警告メッセージ)、File Name(ファイル名)という形式で stdoutファイルに記録されます。
警告番号 |
警告の種類 |
メッセージ |
-100 |
一般 |
Metadata duration is missing or is incorrect.(メタデータの時間が見つからないか、または正しくありません。) |
-101 |
FLV |
canSeekToEnd is false.(canSeekToEnd が false になっています。) |
-102 |
MP4 |
Unrecognized box.(認識できないボックスです。) |
-103 |
MP4 |
Found incomplete track.(不完全なトラックが検出されました。) |
-104 |
MP4 |
Found duplicate video track. Ignoring...(重複するデータトラックが検出されました。無視します ...) |
-105 |
MP4 |
Found duplicate audio track. Ignoring...(重複するデータトラックが検出されました。無視します ...) |
-106 |
MP4 |
Found duplicate data track. Ignoring...(重複するデータトラックが検出されました。無視します ...) |
-107 |
MP4 |
Track has unsupported sample type.(トラックにサポートされていないサンプルタイプが含まれています。) Adobe Media Server はサポートされていないコーデックでエンコードされたトラックを無視します(再生しません)。 |
-108 |
MP4 |
Invalid video codec.(無効なビデオコーデックです。) この警告は、トラックに無効なビデオコーデックが含まれていることを示します。Adobe Media Server はこのトラックを再生できません。 |
-109 |
MP4 |
Invalid audio codec.(無効なオーディオコーデックです。) この警告は、トラックに無効なオーディオコーデックが含まれていることを示します。 Adobe Media Server はこのトラックを再生できません。 |
-110 |
FLV |
Video may appear stalled due to lack of audio data.(オーディオデータがないのでビデオが停滞しているように見えることがあります。) |
-111 |
MP4 |
File has unsupported metadata format.(ファイルにサポートされないメタデータの形式が含まれています。) |
-112 |
MP4 |
Box has extraneous bytes at end.(ボックスの最後に余分なバイトが含まれています。) |
-113 |
FLV |
Video messages found but video flag not set.(ビデオメッセージが見つかりましたが、ビデオフラグが設定されていません。) |
-114 |
FLV |
Audio messages found but audio flag not set.(オーディオメッセージが見つかりましたが、オーディオフラグが設定されていません。) |
-115 |
FLV |
Video flag set but no video messages found.(ビデオフラグが設定されていますが、ビデオメッセージが見つかりません。) |
-116 |
FLV |
Audio flag set but no audio messages found.(オーディオフラグが設定されていますが、オーディオメッセージが見つかりません。) |
-117 |
MP4 |
File is truncated. Will only be partially playable.(ファイルが切り詰められています。部分的にしか再生できません。) |
-118 |
MP4 |
Track contains unsupported edit list.(トラックには、サポートされていない編集リストが含まれています。) |
警告番号 |
警告の種類 |
メッセージ |
-119 |
FLV および RAW |
Missing FLV metadata.(FLV メタデータが見つかりません。) |
-120 |
MP4 |
Bad NellyMoser Frequency. Sample(s) skipped.(正しくない NellyMoser 周波数です。サンプルはスキップされます。) |
-121 |
MP4 |
Invalid Track Extends Box.(無効なトラック拡張ボックスです。) |
-122 |
MP4 |
Track contains unsupported sample flags.(トラックには、サポートされていないサンプルフラグが含まれています。) |
-126 |
RAW |
Found backward timestamp in segment file %s.(セグメントファイル %s で過去のタイムスタンプが検出されました。) |
最終更新日 2013/9/30