プロパティ ファイルの編集

JMC を使用すると、ほとんどのプロパティを変更できます。ただし、一部の JRun プロパティは、エディタ ツールを使用して設定しなければなりません。JRun プロパティ ファイルは、テキスト エディタを使用して手作業で編集することもできますが、
PropertyScript ユーティリティを使用して、Java インターフェイスから編集することもできます ("PropertyScript の使用法"を参照)。JRun のプロパティ ファイルを編集する場合は、いくつかの簡単なルールに従う必要があります。次のセクションでは、このルールについて説明します。

構文

JRun プロパティ ファイルを変更する場合は、次の構文ルールを使用します。

編集

local.properties ファイルを編集する場合は、その前に関連する JRun サーバを停止し、編集が終了したら再起動します。これは、local.properties ファイルを手作業で変更した後、JRun サーバによってメモリにある内容が local.properties ファイルに書き込まれるのを防ぐために行います。

JRun プロパティ ファイルを編集する場合は、次の点にも注意してください。

変数の使用法

JRun では、変数とプレースホルダをよく使用します。変数とプレースホルダは、プロパティ ファイルや JRun 管理コンソール (JMC) 内で中かっこ { } によって示されます。

{variable} は、実行時に値に置き換えられます。変数と定数は、次のように同じ代入式の中で一緒に使用できます。

jrun.services=scheduler,logging,monitor,{servlet.services},control

また次のように、変数と定数を同じ値の中で一緒に使用することもできます。

logging.filename={jrun.rootdir}/logs/{jrun.server.name}-event.log

最も頻繁に出てくる変数は、{jrun.rootdir} と {default}です。{default} は、実際は変数ではなくプレースホルダとして機能します。次の表では、この 2 つの変数と、その他の変数について説明しています。
変数
説明
{jrun.rootdir}
インストール時のシステム変数セット。UNIX システムでは、JRun サーバ プロセスを起動したときに、この値が計算されます。Windows 95/98/NT では、インストール時に、この値がシステム レジストリに一度だけ書き込まれます。
JRun サーバに関連する JVM 実行可能プログラムを起動すると、JRun は、-D スイッチを指定して、関連する値を持つ jrun.rootdir を受け渡します。次に例を示します。
java -D jrun.rootdir=c:¥Allaire¥JRun¥ 
{default-app.rootdir}
JRun のすべての Web アプリケーションには、ルート ディレクトリがあります。この変数を使用すると、Web アプリケーションのルート ディレクトリを動的に指定できます。
これは、アプリケーション ファイルで利用するドキュメントのルート ディレクトリです。
{default}
{default} という値は、該当するパラメータが別のプロパティ ファイルで設定されていることを示します。最も一般的な使用法は、あるパラメータに global.properties 内で実数値を設定し、local.properties 内では、そのパラメータを {default} に設定する方法です。
ブランクを代入すると、変数の値が null に設定されます。local.properties 内に foo={default} という代入式があり、global.properties 内に foo= という代入式がある場合、foo には null が代入されます。
通常は、local.properties と global.properties の両方で、同じパラメータが {default} またはブランクに設定されていることはありません。
その他の変数
プロパティ ファイル内では、動的なシステム変数をいくつか使用できます。これらの変数には、{date}、{hour}、{day}、{month}、{year} などがあり、主にログ ファイルの出力設定やファイル名の指定で使用します。
オブジェクトと変数を混同しないように注意してください。たとえば、logging.dispatchLogger.events は、ディスパッチ ロガーによって割り当てられるイベントを、カンマで区切って指定したものです。これらのイベントは、システム変数のように見えますが、実際はオブジェクトなので、通常はこのような文字列は編集しません。既定値は次のとおりです。
{logging.infoevent},{logging.debugevent}, 
{logging.warningevent}, {logging.errorevent}