JRun セットアップ ガイド
コネクタについて

カスタム コネクタの作成

コネクタは、JRun が Web サーバとの通信の確立に使用するモジュールです。コネクタは、Web サーバにインストールされると、すべてのサーブレットおよび JSP 要求を JRun に転送します。多くの Web サーバでは、JMC を使用してコネクタ ウィザードを実行すれば、コネクタをインストールできます。

JRun には、ユーザの Web サーバまたはほかの特殊なプラットフォームで使用するための、接続ソース コードが含まれています。基本的な使用に関する説明については、JRun のルート ディレクトリ/connectors/src/readme を参照してください。JRun のルート ディレクトリ/connectors/src ディレクトリには、サーバ独立モジュールのサブディレクトリと、Apache、ISAPI、および NSAPI のサブディレクトリが含まれています。JRun には、サポートされるプラットフォームに適切なソース コード、make ファイル、ヘッダ ファイル、プロジェクト ファイル、および関連ファイルが用意されています。

次の表は、JRun のルート ディレクトリ/connectors/src のサブディレクトリの概要を示します。

ディレクトリ	内容
apache	Apache 用のプロジェクト ファイル、関連ファイル、ヘッダ ファイル、および make ファイルです。Apache 固有のソース コードは mod_jrun.c にあります。
connector	次のファイルが含まれています。 jrun_property.c : プロパティ ファイルを読み取るためのユーティリティ コードです。 jrun_property.h : プロパティのデータ構造の定義です。 jrun_proxy.c : JRun プロキシ プロトコルの実装です。 jrun_proxy.h : コネクタ プロトコルの定義です。 platform.c : 各種システム呼び出しの既定の実装です。
isapi	ISAPI 用のプロジェクト ファイル、関連ファイル、ヘッダ ファイル、および make ファイルです。ISAPI 固有のソース コードは次のファイルに含まれています。 extension.cpp : ISAPI 拡張機能のエントリ ポイントです。 filter.cpp : ISAPI フィルタのエントリ ポイントです。 interface.cpp : jrun_proxy.c によって呼び出されるメソッドです。
nsapi	NSAPI 用のプロジェクト ファイル、関連ファイル、ヘッダ ファイル、および make ファイルです。NSAPI 固有のソース コードは次のファイルに含まれています。 extension.c : NSAPI のエントリ ポイントです。 interface.c : jrun_proxy.c によって呼び出されるメソッドです。 nwmain.c : Netware 固有のコードです。

次のセクションでは、Apache および Netscape 用コネクタのコンパイル手順について説明します。

Apache 用のコネクタのコンパイル

サポートされていないプラットフォーム用のカスタム Apache コネクタを作成できます。さらに、カスタム コネクタをコンパイルして、Apache に静的にリンクすることもできます。

Apache 用のカスタム コネクタを作成するには

1. Apache のディレクトリに移動します。

   % cd apacheinstalldirectory
   

2. src/modules/jrun ディレクトリを作成します。

   % mkdir src/modules/jrun
   

3. src/modules/jrun ディレクトリに移動します。

   % cd src/modules/jrun
   

4. 次のようにファイルをコピーします。

   % cp jruninstalldirectory/connectors/src/apache/*.c .
   % cp jruninstalldirectory/connectors/src/apache/*.h .
   % cp jruninstalldirectory/connectors/src/apache/Makefile.libdir .
   % cp jruninstalldirectory/connectors/src/apache/Makefile.tmpl .
   % cp jruninstalldirectory/connectors/src/connector/*.c .
   % cp jruninstalldirectory/connectors/src/connector/*.h .
   

5. Apache のディレクトリに移動します。

   % cd apacheinstalldirectory
   

6. configure ユーティリティを実行します。このユーティリティは、追加のサイト固有の引数を必要とします。たとえば、次のようになります。

   % ./configure --activate-module=src/modules/jrun/libjrun.a
   

7. 次のように、make コマンドを実行します。

   % make
   % make install
   

Netscape 用のコネクタのコンパイル

Netscape 用のカスタム コネクタを作成するには

1. JRun のルート ディレクトリ/connectors/src/nsapi ディレクトリに移動します。

   % cd JRun のルート ディレクトリ/connectors/src/nsapi
   

2. 次の方法で make ファイルを編集します。
   • 適切な INCxy = ../Servers/Netscape/x.y/include 行を変更し、正しい include ディレクトリ (たとえば、netscapeinstalldirectory/plugins/include) を参照するようにします。
   • JRUN_LIBS 定義を変更し、使用する Netscape のバージョンのみが含まれるようにします (たとえば、JRUN_LIBS = libjrun_nsapi35.so)。
3. make ファイルを実行します。

   % make
   

4. 出力を格納するためのディレクトリを作成します。

   % mkdir ../../nsapi/custom
   

5. 出力をコピーします。

   % cp -f libjrun_nsapi*.so ../../nsapi/custom
   

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