Web アプリケーション

Web アプリケーションとは、Java サーブレット、JSP、JSP タグライブラリ、HTML ページなどのスタティックコンテンツ、およびその他のサーブレットや JSP によって要求されるリソースのコレクションです。Web アプリケーションはあらかじめ定義されたディレクトリ構造に公開されます。詳細については、Chapter 2, "JRun プログラミングモデル" を参照してください。

Web アプリケーション内のサーブレットと JSP は、1 つの ServletContext オブジェクトを共有します。ほかのアプリケーションと直接的にデータを共有することはできませんが、ほかのアプリケーションの ServletContext オブジェクトにアクセスすることによって間接的にデータを共有することはできます。また、同じアプリケーション内のサーブレットは、共通のデータベースをデータレポジトリとして使用することによってデータを共有できます。

1 つの JRun サーバーで複数の Web アプリケーションをサポートできます。Web アプリケーションを開発するときに検討しなければならない問題の 1 つは、アプリケーションの間の境界をどこに設定するかです。言い換えれば、アプリケーションをほかのアプリケーションと同じ JRun サーバー内に置くことができるか、別の JRun サーバー内に置かなければならないかという問題です。

それを決定する 1 つの要因はエラー処理です。同じ JRun サーバー内のすべての Web アプリケーションは同じプロセス内で実行されるため、1 つのアプリケーションのエラーによって JRun サーバー全体が停止してしまいます。このエラー処理の影響が受け入れられない場合は、アプリケーションを別の JRun サーバーに入れる必要があります。

また、それぞれの JRun サーバーに、特定のアプリケーションによって要求されるサーバー固有の属性を割り当てることができます。たとえば、各 JRun サーバーは異なる JVM を使用できるため、JVM のタイプによってアプリケーションを分離できます。

最後に、アプリケーションのセキュリティは JRun サーバーレベルで決定されます。2 つのアプリケーションが異なるセキュリティ管理システムを要求する場合は、それらのアプリケーションを別の JRun サーバーに配置する必要があります。

Web アプリケーションの詳細については、第 5 章を参照してください。

JRun によるアプリケーションの開発
Java サーブレットの処理