前のセクションの例で示すように、イベント タイプ メッセージごとに異なるファイルに書き込むようにログ設定を変更できます。次の図は、ディスパッチ ロガーを使用して、ログされたイベントを、異なる複数のファイルに書き込むログ メカニズムを示します。
異なる複数のファイルにログ イベントを書き込むには、イベント タイプに基づいた出力先に、ログ イベントを送り出すディスパッチ ロガーを作成します。この図のように、イベントごとに書き込むファイルを変えるために、個別にファイル ライターを作成できます。
既定では、各 JRun サーバーが System.out-println()
およびSystem.err-println()
によって書き込まれた情報を受信し、その情報をログ ファイルに書き込みます。ログ ファイルの既定の名前は、次のとおりです。
{jrun.rootdir}/logs/{jrun.server.name}-out.log
標準出力 (System.out
) に書き込まれる情報。
{jrun.rootdir}/logs/{jrun.server.name}-err.log
標準エラー(System.err
) に書き込まれる情報。
JRun 自身はこれらのファイルに情報を書き込みません。すべての JRun のログ情報は {jrun.server.name}-event.log
に書き込まれます。
これらのファイル名と場所を、JRun サーバーの local.properties
ファイルにあるプロパティを使用して、書き換えることができます。これらのプロパティの詳細については、"システム ログ プロパティ"を参照してください。
UNIX では、標準出力と標準エラーに書かれる情報をコンソール ウィンドウに書き込むように JRun を設定することもできます。そのためには、コマンド ラインから -console
オプションを使用して、JRun を起動します。次の例は、このコマンドを示します。
jrun -console -start default
スクリーン ライターの使用法の詳細については、"スクリーン ライターの使用"を参照してください。
jrun
コマンドの詳細については、『JRun セットアップ ガイド』を参照してください。
メモ ログ ファイルのローテートは標準出力と標準エラーには影響を与えません。 |
次の図は、ログされたメッセージの電子メールによる通知を追加するようにログ設定を変更できることを示します。
この事例では、2 つの別の出力先にイベントを書き込むためのスレッド ロガーを設定します。ディスパッチ ロガーと電子メール ライターです。その後、ディスパッチ ロガーはすべてのイベントを別のライターに転送できます。電子メール ライターは、エラー メッセージだけを認識するように設定されています。次に、電子メール ライターは各エラー メッセージを電子メールに書き込みます。
また、この事例では、1 つのイベント (この場合はエラー) を別の 2 種類の出力先 (ファイルや電子メール メッセージ) に送信する方法も示されています。