JRun プログラミング環境

JRun を使用すると、サーブレット、JSP、および EJB を含むダイナミックな J2EE アプリケーションを開発できます。作成されたアプリケーションは、IIS や Apache などのサードパーティの Web サーバや、JRun に統合されている JRun Web サーバ (JWS) がホストします。

次の図は、アプリケーションの開発とデプロイのために JRun を使用したシステムを示します。

この図は、JRun を使用したシステムを示します。

この図は、JRun システムの 4 つの主要なコンポーネントを示します。

JRun サーバ サーブレット、JSP、および EJB を含んでいる、J2EE アプリケーションを処理するために必要なサービスと Web サービスを提供します。1 つのシステムで複数の JRun サーバを作成できます。JRun をインストールして設定するとき、サーバ内の JRun 接続モジュールと通信するように Web サーバのコネクタを設定できます。Web サーバのコネクタの詳細については、『JRun 管理者ガイド』を参照してください。
Web サーバ クライアントのリクエストを受信して、Web コンテンツを含んでいるレスポンスを配信します。このコンテンツは、スタティック Web ページの場合と、Java サーブレットや JSP が生成して JRun が処理するダイナミックページの場合があります。1 つの JRun サーバに 1 つ以上の Web サーバを接続できます。逆に、1 つの Web サーバに 1 つ以上の JRun サーバを接続することもできます。前の図は、JRun とともに使用できる Web サーバの例を示します。サポートされているすべての Web サーバのリストについては、『JRun インストールガイド』を参照してください。
JRun には、独自の Web サーバである JWS も組み込まれています。JWS は、すべて Java で構成された、フル装備の高速で軽量な Web サーバです。これにより、サードパーティ Web サーバをインストールして設定しなくても、Web アプリケーションの開発、テスト、およびデプロイを行うことができます。
エンタープライズアプリケーション Web アプリケーションおよび EJB から構成されています。
- Web アプリケーション Java サーブレット仕様では Web アプリケーションを、サーブレット、JSP、HTML ページなどのスタティックコンテンツ、イメージ、および他のアプリケーションリソースから構成されるものと定義しています。JRun サーバは、異なる URL にマッピングされる、複数の Web アプリケーションをサポートします。たとえば、JRun では、いくつかのサンプルアプリケーションをホスティングする samples JRun サーバをインストールします。
- EJB JRun では、EJB コンポーネントの実行時環境を提供します。EJB 仕様は、ソフトウェアコンポーネントモデルを定義します。これにより、EJB 対応アプリケーションサーバを使用して、サーバサイドアプリケーションロジック (エンタープライズ bean) をデプロイできます。JRun EJB コンテナは、コンポーネントのライフサイクル、ネーミング、トランザクション管理、メッセージング、リソース管理、セキュリティ、分散、ステート管理、パーシスタンスなどのサービスを自動化します。
Web サービス JRun では、HTTP などの標準インターネットプロトコルと XML を使用して、Web サービスをパブリッシュして使用することができます。この Web サービスは、プラットフォームや場所に依存しないコンピューティングを行う分散型ソフトウェアコンポーネントです。JRun を使用すると、既存の Java コードを Web サービスとして再利用したり、Web サービスとしてパブリッシュするための新規コードを記述したりすることができます。これらのサービスが Microsoft .NET などの Java 以外のプラットフォームに存在する場合でも、リモートの Web サービスでメソッドを呼び出すことができるオブジェクトベースおよびタグベースのクライアントを作成することもできます。

次のセクションでは、これらのコンポーネントについて詳しく説明します。

JRun 入門
JRun プログラミングモデル