JRun の概要

JRun は完全な Java アプリケーションサーバであり、安全で信頼性のある、拡張可能なサーバサイド J2EE (Java 2 Enterprise Edition) アプリケーションの開発とデプロイを行います。JRun では、アプリケーションの開発に使用する最新の業界標準規格をサポートしています。アプリケーションは Java サーブレット、JSP (JavaServer Pages)、EJB (Enterprise JavaBeans)、JMS (Java Message Service)、Macromedia Flash ファイル、HTML ページ、イメージ、およびその他のリソースから構成されます。

JRun はさまざまな Windows および UNIX プラットフォームをサポートします。JRun の設計はオープンなので、Apache、Microsoft IIS (Internet Information Server)、NES (Netscape Enterprise Server)、Netscape iPlanet、Zeus など、さまざまな Web サーバとともに使用できます。JRun を使用すると、ほとんどすべてのプラットフォームに Web サイトをデプロイし、ダイナミックにコンテンツを生成できます。

JRun では、Netscape は Netscape Server API (NSAPI)、Microsoft IIS は Internet Server API (ISAPI)、Apache Web サーバは Apache 1.3 および 2.0 Dynamic Shared Object (DSO) インターフェイスというように、各 Web サーバに特有のプラグインメカニズムを使用して Web サーバに接続します。しかし、JRun を使用したアプリケーションの開発およびデプロイに、別の Web サーバを用意する必要はありません。JRun には、独自の Web サーバが組み込まれています。

詳細については、『JRun インストールガイド』を参照してください。

サーバサイド Java の利点

Java サーブレット、JSP、および EJB は、すべてサーバサイド Java、つまり、Web クライアントではなくアプリケーションサーバで実行する Java コードです。

サーバサイド Java には、Web サーバアプリケーションの開発に非常に役立つ、重要な機能が数多くあります。例を次に示します。

サーバサイド Java は、「Write Once, Run Anywhere (一度記述すればどこででも実行可能)」という Java の目的を完全に実現します。制限や拘束を受けることなく、言語のすべての機能を使用できます。これらのアプリケーションはサーバ上で実行されるため、プラットフォーム、オペレーティングシステム、およびアプリケーションを実行する環境のあらゆる機能も制御できます。

使用する環境が完全に制御されるため、あるプラットフォームで開発したアプリケーションを別のプラットフォームにデプロイして、アプリケーションを両方のプラットフォームで正常に実行できます。

J2EE を使用する利点

J2EE プラットフォームは、多層エンタープライズアプリケーションを実装およびデプロイする単一規格です。J2EE アプリケーションは Java 固有の移植性を利用して、JRun でサポートされているすべてのプラットフォームで実行できます。

J2EE には、アプリケーションプログラマーにとって、次のような多数の利点があります。

JRun は、次のセクションで説明するように、最新の J2EE プラットフォーム仕様を基に標準化されています。