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クラウド型BIツール GoodData導入事例:売上・労務データ分析 ~働き方改革・生産性向上~

GoodData導入活用事例
さくらホームグループ様

売上データと労務データの見える化で生産性の向上を目指す

~グループウェアデータを統合し“経営戦略”と“社員の意識づけ”に活用~

1995年3月、有限会社さくらホームとして創業。石川県・富山県・福井県を中心に、不動産仲介や買取などを行う「さくらホーム」と、不動産開発会社「マスターズ」、アパート建築の企画・設計・施工を行う「AXSデザイン」の3社3事業部を核にし、”くらし”に関わるサービスをワンストップで提供する。不動産仲介件数、新築着工件数では石川県トップクラスに位置する。

■ご担当者様プロフィール上妻尭甫様株式会社さくらホームホールディングス 
経営戦略室 室長
神奈川県出身。早稲田大学卒業後、ソフトバンク株式会社に就職。法人営業職として幅広い顧客のITソリューションを手がける。2016年7月、経営戦略室の立ち上げメンバーとして現会社に転職。2017年7月より室長職。

課  題豊富な蓄積データがあるのに、活かしきれない悩み

さくらホームでは1995年の創業当初より、住まいに関することなら何でも相談に乗れる“くらしのワンストップ企業”を目指し、ホールディングス化を推進してきた。真に顧客に喜ばれるサービスを提供し、企業として成長するために、経営陣が重要だと考えたことの1つに、IT化があった。
さくらホームでは一人の有能社員に頼る“スーパースター型”のビジネスではなく、普通の能力の社員たちが力を合わせて結果を出していく“一致団結型”のビジネスモデルを追求している。普通の社員たちが能力を発揮するには、それぞれが何を考え、どんな仕事をしているのかを共有し、全員のベクトルを合わせなければならない。そこで、まだ社員4~5名だった初期の頃から、いち早くグループウェアの『サイボウズ』を導入し、情報やデータの共有を図ってきた経緯がある。数字やデータを大事にする社風のおかげで、この20数年で膨大なデータが蓄積された。
今や石川県を代表する不動産・建築会社となったさくらホームグループだが、今後さらに発展するには、より短時間で、より高いパフォーマンスを出せる会社作りが必要だ。
生産性を上げるためのミッションは2つある。1つは、データをもとに評価や振り返りをしながら、しっかりとPDCAを回し、今以上に結果を出していくこと。もう1つは、気づきが生まれやすい環境を整え、社員一人ひとりが主体的に動ける組織になること。いずれの課題も“自分たちの実態を客観的データで知る”ことがスタートとなる。
ところが、データの種類や数量が豊富なことが、逆にその活用を難しくしていた。目的のデータを探すのに時間を取られたり、データにアクセスする手順が煩雑だったり、別々の場所にある複数のデータを組み合わせて編集するのが大変だったりする。これでは、せっかくのデータを有効活用できない。
そこで、各種データの統合および自動編集による可視化が急務となり、GoodDataの導入を決めた。その取り組みについて、経営戦略室 室長 上妻様にお話を伺った。

導  入コストパフォーマンスとユーザー数無制限が魅力

GoodDataを選ばれた経緯を教えてください

上妻:今後の発展性や拡張性を考慮して、情報の分析・可視化をしてくれるBIツール導入の検討が始まり、十数社から資料を取り寄せました。その中でいくつか目星をつけ、営業の方と面談などを経て、3社に絞りました。最終的にGoodDataを選んだのは、2つの理由からです。

決め手となったポイントを具体的に聞かせいただけますか

上妻:1番大きかったのは、ユーザー数無制限だったこと(※1)です。専門部署だけでなく全社員が使えなければ、可視化による生産性向上が図ることができません。一方的に分析結果を送るのではなく、各々が主体的にBIツールを利用できる環境を整えることが大切です。とはいえ、約120名が使いますので、ユーザーごとに課金される製品ではコストがかさみます。その点、GoodDataは今後、社員が増える可能性を考えても安心でした。
2つめは、オールインワン製品であることです。GoodData以外にもユーザー無制限の製品はありましたが、他社の場合はBIツールを導入するために専用サーバーを持たなければならなかったり、別のツールを用意しなければならなかったりしました。それに対して、GoodDataはオールインワンで他に用意するものがなく、すぐに導入が可能でした。
我々はコストパフォーマンスを重視する会社です。初期費用・ランニング費用に対して、導入や今後の運用の手間を抑えて可視化の効果をどれだけ発揮できるか、その観点で比較した結果、GoodDataが適切であると判断しました。

※1 GoodDataの料金設定はデータ量による課金で、ユーザー数は無制限。

効  果リアルタイムでデータが見られることで、社員の意識が変革

実際に使ってみていかがですか。

上妻:可視化の手間が全然違います。サイボウズでは単一のアプリケーションのデータを分析する機能はあっても、複数のアプリケーションのデータを見ようとすると、それぞれをばらばらに見なくてはならず、見づらいという問題がありました。今までは仕方がないと割り切って、データを1つ1つCSVでダウンロードし、それをExcelで処理して複数データの分析をしていましたが、それにも限界があります。
GoodDataはシステム構築には時間を要しますが、一度構築してしまえば複数データからの横断的な分析も簡単にできますし、表示されるレポートも見やすくなっています。欲しいグラフがすぐに確認できるので、とても助かっています。

開発のご苦労を今振り返っていかがですか

上妻:なにせデータ量が多いので、優先順位をつけるところから大変でした。それに輪をかけて、データ入力のルールが社内で統一できておらず、その揺れが大きかったことも災いしました。データとデータの紐付けができれば本来はスムーズにデータ抽出ができるのですが、揺れが大きいと抽出が途中で引っかかって止まってしまうのです。そのため、データの関係性の整理と整合性の確認でETL(※2)の構築に時間を要しました。その度に御社に問い合わせましたね。金沢と東京で離れているので直接会うこともままなりませんでしたが、御社のAdobe Connectというウェブ会議と画面共有のできるツールを提供してもらい毎週定例でフォローいただいたのと、日々チャットでやりとりできる環境を作っていただいたことで、比較的ストレスなく対応できました。

※2 データソースから特定のデータを抽出し、加工して、データマートへ送る処理。

GoodDataを導入して、社員の方々はどのように変わりましたか

上妻:昨年11月に運用開始して日が浅いので、業績に繋がるような目に見えた結果は出ていませんが、少しずつ社員の意識が変わってきたのを感じます。
GoodDataでは、誰がどれだけの時間、どのダッシュボードを見たのか確認できるのですが、大半の社員でGoodDataにアクセスする回数や時間が毎月増えています。「こういうデータが欲しいのだけど作ってくれないか」という要望も徐々に来るようになりました。みんながデータに意識を向け、活用し始めている証拠だと思います。
たとえば、残業時間の多い順ランキングがあるのですが、先日も飲み会の席で「俺、今月はワーストだから、気をつけないと」とか「自分は先月より◯時間減った」などの会話で盛り上がりました。今までも残業時間は見ようと思えばサイボウズ上で見ることができますが、アクセスが面倒だったりして誰も見ていなかったのです。
そうした一人ひとりの小さな意識改革が、やがてグループ全体の大きな変化に繋がっていくはずだと期待しています。

今後の展望働き方改革・生産性革命の礎として定着させたい

今後GoodDataをどのように活用していきたいですか

上妻:実はまだまだ公開できていないデータがたくさんあります。現状は基礎の部分のシステムが整いかけたところで、全体でいえば2~3割に過ぎません。残りの7~8割の開発も急がなくてはなりません。早く眠っているデータを掘り起こして、現場に活かしたいですね。
個々の売上や成約率だけでなく、建築工程や商談状況、賞罰などが可視化できれば、さらに社員のモチベーションに訴えたり、客観的な評価基準としても活用できます。生産性を上げるためには、ただがむしゃらにやればいいわけでなく、また無理に残業時間を減らすことでは達成できません。客観的に分かる情報を可視化することで、明確な目標設定と評価ができ、各々の改善活動に繋がると考えています。
次にやりたいのは、マーケティングデータの可視化です。Google Analyticsと社内データとを連携させ、顧客の動向などを予測したマーケティング活動や提案をしていきたいです。そうすれば、もっと会社の利益に直接的に貢献できます。
ちょっと考えただけでもGoodDataの活用場面はたくさんあるので、サムライズのサポートに協力してもらいながら、一緒に開発を進めていければと思っています。

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