JRun Version 3.0 サービス パック 2 - リリース ノート

最終更新日 : 2001 年 2 月 6 日


このリリース ノートには、JRun Version 3.0 のサービス パック 2 (SP2) についての情報が記載されています。

この文書には、SP2a リリース ノートが含まれています。SP2 のリリース以降になされたバグ修正および確認された問題点についての説明が追加され、これらは (SP2a) という印がついています。SP2 の説明は、SP2a にも適用されます。SP2 をすでにインストールしたユーザは、新規にダウンロードしたサービス パックを同じ手順でインストールしてください。 SP2 をインストールしなかったユーザは、SP2a をインストールすると、SP2 のバグ修正や変更が含まれます。 SP2 と SP2a では、ファイル名は変更されていません。

このリリース ノートには、次の情報も記載されています。



SP2 の新機能

SP2 には、次のような新しい機能があります。

JDBC ウィザード

JMC に JDBC ウィザードが実装されました。このウィザードでは、主なデータベースに対する 接続 URL および、デフォルトの設定が生成されます。JDBC データ ソース ウィザードの使用方法についての詳細は、SP2 同梱の PDF バージョンの『JRun セットアップ ガイド』を参照してください。

JRun JDBC ドライバ

JRun JDBC データベース ドライバは、Advanced 版および Enterprise 版のみに含まれます。

JRun JDBC ドライバについて

JRun JDBC ドライバには、次のものが含まれます。

Type 4 ドライバは、100% Java で、直接データベースに交信します。JDBC 呼び出しは、直接データベース管理システム (DBMS)によってネットワーク プロトコルに変換され、クライアント マシンから DBMS サーバへの直接呼出しが可能になります。

マニュアル

JRun の Advanced 版および Enterprise 版には、JRun JDBC ドライバ用の『User's Guide and Reference』が含まれます。このマニュアルは、JRun のマニュアルのホーム ページ (<jrun_root_dir>/docs/dochome.htm) または <jrun_root_dir>/docs/drivers ディレクトリから直接 jdbcref.pdf で入手できます。

JRun JDBC ドライバに関する確認されている問題点の一覧については、「JRun JDBC ドライバに関する確認されている制限事項」を参照してください。

JRun JDBC ドライバのインストール

JRun のインストール時に、JRun JDBC ドライバ ファイルはデフォルトでインストールされます。必要なクラスはすべて <jrun_root_dir>/servers/lib ディレクトリに格納された jrun_drivers.jar ファイルに含まれています。

JRun JDBC ドライバの使用

JRun 管理コンソール (JMC) では JDBC ウィザードを使用して、接続 URL を構築できます。詳細は、SP2 同梱の『JRun セットアップ ガイド』を参照してください。接続プロパティの全一覧は、SP2 同梱の『JRun JDBC Drivers User's Guide and Reference』を参照してください。

JRun JDBC ドライバのクラスは次のとおりです。

allaire.jrun.jdbc.JRunDriver
次の表は、URLs for the JRun JDBC ドライバ用の URL の例です。

データベースドライバ
DB2 jdbc:jrun:db2
SQLServer jdbc:jrun:sqlserver
Sybase jdbc:jrun:sybase

ホストおよびポート設定、すべての接続プロパティを指定する必要があることに注意してください。これらの URL は、JMC の JDBC ウィザードで自動的に構築することもできます。

WebSite Pro 3.0 および iPlanet 4.1 のサポート

JRun 3.0 では、O'Reilly WebSite Pro 3.0 および iPlanet 4.1 Web サーバがサポートされるようになりました。JRun のこれらの Web サーバへの接続は、『JRun セットアップ ガイド』で WebSite Pro 2.x および iPlanet 4.0 に関する解説されているとおりです。

新規コマンド ライン オプション

JRun コマンド ライン ユーティリティに 3 つの新規オプションが加わりました。これらは主に OEM による使用を意図しています。新規のオプションは次のとおりです。

jrundir - -jrundir オプションでは、JRun 開始時にコマンドラインで JRun のルート ディレクトリを指定できます。Windows ユーザは、1 つのマシンに JRun の小売バージョンのコピーを 2 つインストールできません。このオプションを使用して、JRun OEM バージョンと小売バージョンの両方を同じマシンに別々にインストールすることはできます。詳細は、『JRun セットアップ ガイド』の「JRun コマンドの使用」セクションを参照してください。

version - -version オプションは、使用中の JRun のバージョン番号を返します。たとえば、UNIX の場合、次のように使用します。

%> bash$ ./jrun -version
3.02.2000

info - -info は、インストールされている JRun についての情報を返します。たとえば、UNIX の場合、次のように使用します。

%> bash$ ./jrun -info
JRun 3.0 Service Pack 2
Version 3.02.2000
Developer Edition
Windows 上で -version および -info オプションを使用するには、JRun を への出力として実行します。たとえば、次のように使用します。
java JRun -version
または
java JRun -info

この操作には、クラスパスに jrun.jar および servlet.jar が必要です。

CGI 変数

JRun Web サーバは、CGI ヘッダ命名スタイルを解析できるようになりました。getHeader() メソッドでは、CGI 変数の http_user_agent および User-Agent 用のuser_agent が使用できます。

サポートされる JVM

JRun SP2 では、『JRun セットアップ ガイド』に記述されている JVM に加えて次の JVM がサポートされるようになりました。

IBM 1.3.0 on Linux
組織: IBM Corporation
バージョン: 1.3.0
URL: http://www.ibm.com/
プラットフォーム: Linux on x86

Blackdown 1.3, FCS
組織: Blackdown Java-Linux Team
バージョン: 1.3.0
URL: http://www.blackdown.org/
プラットフォーム: Linux on x86

Solaris, Sun 1.3
組織: Sun Microsystems Inc.
バージョン: 1.3.0
URL: http://java.sun.com/
プラットフォーム: SunOS on Sparc



JRun 3.0 サービス パック 2 のインストール

JRun 3.0 サービス パック 2 には、次のように完全インストール キットと更新キットの 2 つが用意されています。

Windows: UNIX: OEM アップグレード:

このセクションでは、次の項目について説明しています。

新規インストール

JRun 3.0 がすでにインストールされていない場合は、完全インストール キットを使用します。このキットには、SP1 最新版も含まれています。既に JRun 3.0 をインストールしている場合は、「アップグレード インストール」を参照してください。

JRun の完全インストールの詳細については、『JRun セットアップ ガイド』を参照してください。 完全インストールを行う場合は、アップグレード インストールの手順を行わないでください。

JRun 3.x がすでにインストールされているのにもかかわらず JRun の完全バージョンのインストールを試みた場合、JRun をまずアンインストールするように指示があります。アンインストール後、マシンを再起動してください。

アップグレード インストール

既に JRun 3.x をインストールしており、現在のプロパティ ファイルや web.xml ファイルをそのまま使用する場合は、Allaire の Web サイトから更新キットをダウンロードし、以下の指示に従ってインストールしてください。

UNIX および Linux システム

  1. JRun 用に構成されている Web サーバと、JRun 管理サーバを含むすべての JRun サーバを停止します。たとえば、Solaris システム上で Apache を使用して JRun を実行している場合は、次のように指定します。
    /usr/local/apache/bin/apachectl stop
    /opt/JRun/bin/jrun -stop default
    /opt/JRun/bin/jrun -stop admin
    
  2. 現在インストールされている JRun のバックアップを作成します。
  3. jr30sp1u.sh スクリプトを実行します。必ず、最初のインストール時と同じユーザとしてインストールを実行してください。
    sh  jr30sp2u.sh
    
  4. インストール時には、JRun を最初にインストールしたディレクトリを指定するように求めるプロンプトが表示されます。この情報を指定すると、サービス パックがインストールされます。
  5. インストールの完了後、Web サーバとすべての JRun サーバを再起動します。たとえば、Solaris システム上で Apache を使用して JRun を実行している場合は、次のように指定します。
    /usr/local/apache/bin/apachectl stop
    /opt/JRun/bin/jrun -start default
    /opt/JRun/bin/jrun -start admin
    
  6. インストールが完了すると、プラットフォーム固有のバイナリ ファイルを削除することによって、使用可能な領域を回復できます。プラットフォーム固有のバイナリ ファイルがあるディレクトリを以下に示します。
    	/bin/aix       
    	/bin/hpux      
    	/bin/irix      
    	/bin/osf1      
    	/bin/solaris
    	/bin/x86-linux 
    
  7. JRun Studio を使用する場合は、「リモート開発サービス」で説明している RDS Web アプリケーションも有効にする必要があります。

Windows システム

  1. JRun 用に構成されている Web サーバと、JRun 管理サーバを含むすべての JRun サーバを停止します。たとえば、IIS を使用して NT サービスとして JRun を実行している場合は、NT の [サービス] コントロール パネルで以下のサービスを停止します。
  2. また、NT サービスとして作成した JRun サーバがあれば、それらも停止します。
  3. 現在インストールされている JRun のバックアップを作成します。
  4. Windows エクスプローラで、jr30sp1.exe をダブルクリックします。
  5. JRun インストール ディレクトリの位置を指定します。
  6. [次へ] をクリックし、最新版を JRun インストール ディレクトリに解凍し、既存のファイルを上書きします。
  7. IIS を実行している場合は、JRun コネクタの構成時に選択したスクリプト ディレクトリに jrun.dll をコピーする必要があります。jrun.dll は、インストール時に指定したスクリプト ディレクトリ (通常は c:\inetpub\scripts) の <JRun のインストール ディレクトリ>\connectors\isapi\intel-win\jrun.dll にあります。
  8. インストールの完了後、JRun サーバと Web サーバを再起動します。たとえば、IIS を使用して JRun を NT サービスとして実行している場合は、NT の [サービス] コントロール パネルから以下のサービスを開始ます。
  9. また、NT サービスとして作成した JRun サーバがあれば、それらも開始します。
  10. JRun Studio を使用する場合は、「リモート開発サービス」で説明している RDS Web アプリケーションも有効にする必要があります。

OEM インストール

SP2 の OEM バージョンには、更新キットはなく、完全インストール キットを使用します。SP2 OEM バージョンを既存の OEM インストール場所に解凍する前にファイルをバックアップしてください。『JRun 拡張設定ガイド』は、JRun 3.0 SP2 用に更新されています。このマニュアルは、http://www.allaire.com/handlers/index.cfm?ID=19547&Method=Fullまたはhttp://jrun.itfrontier.co.jp/jrtechinfo.cfmからダウンロードしてください。



SP2 で修正されたバグ

セキュリティ関連のバグ修正

JRun 3.0 のリリース以降に、セキュリティ関連の以下の修正または機能強化が行われています。これらの修正はすべてパッチでも入手できます。セキュリティ関連の修正の詳細については、「Allaire Security Zone」を参照してください。SP1 でのセキュリティ関連の修正を参照するには、ここをクリックしてください。


JRun V3.0 サービス パック 2 でのバグ修正

JRun Version 3.0 SP2 (JRun 3.0 SP1 のリリース以降) で修正された動作は次のとおりです。



SP2 で確認されている制限事項

JRun JDBC ドライバに関して確認されている制限事項については、JRun JDBC ドライバに関する確認されている制限事項を参照してください。その他の制限事項については、JRun 3.0 リリース ノートおよびJRun 3.0 SP1 リリース ノートを参照してください。

JRun SP2 で確認されている問題点は次のとおりです。

  1. バグ 22238 (SP2a) - Microsoft Internet Explorer Web ブラウザの version 5.0.x から要求があったとき、Adobe Acrobat プラグイン (PDF) を要するファイルを JRun Web Server (JWS) が正常に処理しないことがあります。JWS は、304 ("Not Modified") コードをブラウザに返します。ユーザには、IE がプラグインを起動すると、ハングするように見えます。クライアントが、IE 5.5、Netscape または Mozilla ブラウザを使用するときには、この問題が発生しません。この問題を解決するには、Microsoft の製品サポートページ PDF ファイルが空白のウィンドウまたはフレームとして表示されるを参照してください。解決策は、IE 5.5 へのアップグレードです。
  2. バグ 19139 (SP2a) - JDK/JRE 1.3 で JRun 3.0 を使用している場合、Windows NT/2000 からログオフしたときに JRun サーバが停止することがあります。この問題が起こるのは、JRun サーバが NT サービスとしてインストールされた場合のみです。この問題は、Sun Microsystem の Bug Parade に バグ 4323062 としてリストされています。Sun によりこのバグが修正されるまでこの問題を回避するには、Allaire Knowledge Base article JRun Servers Stop if User Is Logged Off Windows を参照してください。
  3. バグ 16095 - XML 実装記述子 (<entity> タグ内に入れ子になっている) の <ejb-ref> タグは、現在 entity beans 用エイリアスの作成が禁止されています。
  4. バグ 17605 - JSP Java コンパイラを JMC デフォルトの jsp.jikes に変更すると動作しなくなります。Allaire Knowledge Base http://www.allaire.com/Handlers/index.cfm?ID=16311&Method=Full には、この問題の回避方法が記載されています。
  5. バグ 17646 - JMC の [Enterprise JavaBeans] パネルの EJB delete 関数で、../deploy/deploy.properties、../deploy/runtime.properties、または ../runtime/instance.store ファイルを削除できません。サーバを再開始するとき、JRun は runtime.properties を読み取り、存在しない EJB のロードを試行し、エラーを返します。
    イベント ログ メッセージ:
    "The ejb service failed to load. Please verify that you are using a Java Virtual Machine version 1.2 or higher."
    javax.servlet.ServletException: The system cannot find the file specified
    エラー ログ メッセージ:
    java.util.zip.ZipException: The system cannot find the file specified
    この問題を回避するには、JMC で EJB delete 関数を使用後、../deploy/deploy.properties および ../deploy/runtime.properties ファイルを手動で削除します。
  6. バグ 17841 - NES 3.x on IRIX ネイティブ JRun コネクタで設定するとき、NES 3.x on IRIX を開始できないことがあります。これは、エラーが 64 ビットシステムで発生したのに対し、コネクタが 32 ビットでコンパイルされたためです。この問題を回避するには、ご使用のシステムで 64 ビットのバイナリ対応にしてコンパイルします。NSAPI コネクタ ソース コードは、<jrun_root_dir>/connectors/src ディレクトリにあります。
  7. バグ 17878 - JSP ページに taglib が使用されている場合、JSPC コンパイラは失敗します。
  8. バグ 18418 - <servlet> タグを使用すると、含まれるサーブレットが HttpServletRequest getParameterXXX() メソッドを使用して要求パラメータにアクセスできません。<param> タグで明示的に指定されているパラメータのみ使用可能です。この要求で受信したパラメータ、および <param> タグで指定されたパラメータは (最後の array要素内で明示され) 結合されるべきです。
  9. バグ 18798 - Windows 上で JRun のインストールの完了時に、admin およびデフォルトの JRun サーバが開始され、ブラウザに最初の HTML ページが表示されます。速度の遅いマシンでは、JRun がページを開こうとする前に JRun サーバがまだ開始されていないことがあり、その結果、"ページを表示できません" または "サーバが見つからないか、または DNS エラーです。" などのエラーが発生します。この問題を回避するには、JRun サーバの開始後、ページを最新の情報に更新してください。
  10. バグ 18924 - jikes コンパイラは、IRIX または Tru64 に同梱されませんし、動作しません。これは JRun の デフォルト JSP コンパイラです。この問題を回避するには、コンパイラを javac に交換してください。
  11. バグ 19359 - JRun カスタム タグ変数の生成に使用されるアルゴリズムは入れ子 (含まれる) の JSP を認識しません。そのため、不正な変数名がコードに挿入されることがあります。
  12. バグ 19653 - JRun NSAPI コネクタは、NES 4.0 (iPlanet) on AIX では実行されません。
  13. バグ 19671 - はじめに JRun Admin Server を開始せず、デフォルトの JRun サーバをデバッグ モードで開始すると、エラー メッセージが返されますが、メッセージには問題が記載されていません。"このサーバをデバッグ モードで開始する前に" などの説明が欠如しています。
  14. バグ 19690 - 『JRun サンプル ガイド』の 14 ページで、query.jsp は sql.jsp に、queryparam.jsp は、sqlparam.jsp に訂正される必要があります。
  15. バグ 20023 - XSLT カスタム タグ例を実行すると、javax.servlet.jsp.JspTagException エラーが発生します。この問題を回避するには、textfile.xsl から <xsl:output method="text"/> を削除します。
  16. バグ 21661 - JRun では、JSP 1.1 Errata の issue 7 に記載されているタグ ハンドラ クラスの属性変換機能が正常に動作しません。このため、JSP 1.1 Errata で記述されている場合、タグ ハンドラ クラスの移植性に問題が発生します。たとえば、JRun では、文字列 "977710526363" を long に変換し、タグ ハンドラ内の属性の正しいプロパティに渡すのが正しい動作です。

JRun JDBC ドライバに関する制限事項

このセクションでは、JRun JDBC ドライバについての確認されている制限事項を説明します。

DB2

Microsoft SQL Server



JRun 関連マニュアル

SP2 による更新

このサービス パックに PDF 形式で同梱されている『JRun セットアップ ガイド』は、JRun 3.0 SP2 に合わせて更新されています。この更新内容には、バグ修正や機能強化についての情報が含まれます。また、『JRun 拡張設定ガイド』も JRun 3.0 SP2 に合わせて更新されています。このマニュアルは、http://www.allaire.com/handlers/index.cfm?ID=19547&Method=Fullまたはhttp://jrun.itfrontier.co.jp/jrtechinfo.cfmからダウンロードしてください。

JRun JDBC ドライバ関連のマニュアル

JRun JDBC ドライバのマニュアルについての情報は、『JRun JDBC Drivers』を参照してください。

マニュアルに関する問題

サンプル実行コード

『JRun サンプル ガイド』の EJB サンプルのサンプル実行コードでは、環境変数を確立する export コマンドを含む UNIX のコマンドが使用されています。Windows ユーザは、『JRun サンプル ガイド』の 23 ページに記載されているように、export コマンドを set コマンドに置き換える必要があります。EJB サンプルで必要になる環境変数には、JRUN_HOME および JDBC_DRIVERS があります。

PostgreSql データベース ドライバ URL

『JRun セットアップ ガイド』の 105 ページに記載されているデータベース/ドライバ表で、PostgreSql データベース ドライバ URL を "org.postgresql.Driver" と訂正します。SP2 に同梱される PDF 版で訂正されています。

default-app.use-webserver-root プロパティ

『JRun によるアプリケーションの開発』では、default-app.use-webserver-root プロパティが webapp.properties ファイルで使用可能と記載されています。実際には、local.properties ファイルで設定するだけです。

sql.jsp および sqlparam.jsp 名称の誤り

『JRun サンプル ガイド』の 14 ページでは、query.jsp は sql.jsp に、queryparam.jsp は、sqlparam.jsp に訂正します。

Stale URL

『JRun によるアプリケーションの開発』の 465 ページ (デバッグとエラー メッセージングデバッグ) では、データのプロファイリングをグラフィカルに表示するツールを入手できる URL を http://unixsolutions.hp.com/products/java/2_61_HPjmeter_content.html と記載しています。正しい URL は、http://www.unix.hp.com/java/hpjmeter/index.html です。






JRun Version 3.0 サービス パック 1 リリース ノート

最終更新日 : 2000 年 10 月 3 日


このリリース ノートには、JRun Version 3.0 のサービス パック 1 (SP1) についての情報が記載されています。また、『JRun Version 3.0 リリース ノート』および『JRun 3.0 サービス パック 1 リリース ノート』も、このリリース ノートに含まれています。





SP1 の新機能

SP1 には、次のような新しい機能があります。

JRun 実行可能モジュールに対する新しいデバッグ (-debug) オプション

JRun 実行可能モジュールにデバッグ (-debug) オプションが追加されました。これは JRun Studio でのみ使用するオプションであり、JRun Studio のマニュアルで解説しています。JRun Studio におけるデバッグでは、このリリース ノートで後述する RDS Web アプリケーションを使用します。

-debug フラグにより、JRun サーバの java.args.debug プロパティ (グローバル プロパティおよびローカル プロパティで定義される、SP1 の新しいプロパティ) が java の起動コマンドに付加されます。JRun サーバの既定の java.args.debug プロパティは、次のように設定されます。

java.args.debug=-classic -Xnoagent -Xdebug -Xrunjdwp:transport=dt_socket,address=53006

JRun をデバッグ モードで起動するときに別の要件を持たせる場合は、このプロパティによってデバッグ引数を調整できます。

この機能を利用するには、JDK のバージョン 1.3 が必要であることに注意してください。

コネクタ インストーラのサイレント モード

OEM の顧客は、コネクタのインストーラをサイレント モードで実行できるようになりました。

リモート開発サービス

RDS Web アプリケーションからリモート開発サービス (RDS) を使用できます。RDS は、JRun Studio で使用され、サーバベースのブラウズを利用したり、JRun Studio で対話型デバッグを実行する場合の前提条件です。RDS には、JRun 環境への安全な接続を提供する働きがあります。

セキュリティ上の理由から、既定では RDS のパスワードは設定されていません。JRun Studio から RDS を使用するには、最初にアプリケーション変数の password を設定する必要があります。

注意 : JRun では、必ず JDK 1.3 を使用してください。

完全インストールを実行する場合は、既定で RDS Web アプリケーションがインストールされます。

更新インストールを実行する場合は、以下の操作を実行して、RDS を有効にする必要があります。

  1. JMC を使用して、tools.jar ファイル (JDK 1.3 の lib ディレクトリに格納されています) を Admin サーバ用の Java クラスパスに追加します ([JRun 管理サーバ] > [Java の設定] > [クラスパス] を選択します)。
  2. JMC を使用して、Admin サーバ上の <JRun のインストール ディレクトリ>/webapps/rds-app の下の rds-app Web アプリケーションを展開します。そのためのマッピングは、/CFIDE です (すべて大文字であることに注意してください。これは、UNIX では必須です)。
  3. <JRun のインストール ディレクトリ>/servers/default/local.properties を編集して、以下のプロパティを追加します。
    java.args.debug=-classic -Xnoagent -Xdebug -Xrunjdwp:transport=dt_socket,address=53006                                                                        
    
  4. <JRun のインストール ディレクトリ>/jrun/lib/global.properties を以下のように編集します。
    #次のプロパティを追加します。
    java.args.debug=
    #jsp.jikes.compiler プロパティを、 次から
    # jsp.jikes.compiler={jrun.rootdir}/bin/jikesw +E -nowarn -d %d %f
    # 次に変更します。
    jsp.jikes.compiler={jrun.rootdir}/bin/jikesw +E -g -nowarn -d %d %f 
    

JRun Studio、RDS、およびデバッグの詳細については、JRun Studio のマニュアルを参照してください。

終了ハンドラのコーディング

既定では、JRun はシャットダウン時に System.exit() を呼び出します。この動作は、OEM やある種の高度なアプリケーションには適切でない場合があります。SP1 に含まれている機能を使用すると、OEM やその他の高度なアプリケーションを開発する場合に JRun の終了動作を制御することができます。

JRun の終了動作を制御するために、アプリケーションは新たなインターフェイスである allaire.jrun.JRunExitHandler を実装できるようになりました。このインターフェイスには、次の 1 つのメソッドがあります。

void exitJRun(int exitCode); 

コード例

JRunExitHandler を実装する新規クラスのインスタンスを生成すると、JRun クラスに対して新たな終了ハンドラを設定できます。このインスタンスは、静的フィールドに保持されるため、一度にアクティブにできる終了ハンドラは 1つだけです。実装の例を以下に示します。

	import java.io.*;
	import allaire.jrun.*;
	
	/**
	 * ベース JRunExitHandler クラスを拡張し、カスタム実装を提供します。
	 * この場合、終了を無視します。
	 */ 
	public class MyJRun
	    implements JRunExitHandler
	{
	    public static void main(String[] args) throws IOException
	    {
	        // 終了ハンドラを設定します。
	        JRun.setExitHandler(new MyJRun());
	        // JRun を起動します。
	        JRun.main(args);         
	    }
	
	    public void exitJRun(int exitCode)
	    {
	        // 無視します。
	    }
	} 

例の説明

以下の点に注意してください。

JRun が異常終了する場合や、再起動の要求がある場合は、JRun に用意されている既定の exitJRun の代わりに、exitJRun メソッドが呼び出されます。

JRE の更新 (Windows のみ)

Windows で完全インストールを実行する場合、オプションで Java 実行時環境 (JRE) をインストールすることができます。この JRE のバージョンは 1.2.2-006 に更新されています。




JRun 3.0 サービス パック 1 のインストール

JRun 3.0 サービス パック 1 には、次のように完全インストール キットと更新キットの 2 つが用意されています。

注意 (UNIX でのインストールのみ) : UNIX 用のインストールおよび更新キットは、サポートされているすべての Linux または UNIX システムで使用できます。(ただし、日本語版は Linux, Solaris のみをサポートします) このため、UNIX 用キットのサイズは大きくなっています。更新インストールの手順では、プラットフォーム固有のバイナリ ファイルを削除して、インストール後のサイズを減らす操作を行います。

新規インストール

JRun 3.0 を以前にインストールしていない場合は、完全インストール キットを使用します。このキットには、SP1 最新版も含まれています。既に JRun 3.0 をインストールしている場合は、「アップグレード インストール」を参照してください。

JRun の完全インストールの詳細については、『JRun セットアップ ガイド』を参照してください。完全インストールを行う場合は、アップグレード インストールの手順を行わないでください

アップグレード インストール

既に JRun 3.0 をインストールしており、現在のプロパティ ファイルや web.xml ファイルをそのまま使用する場合は、Allaire の Web サイトから更新キットをダウンロードし、以下の指示に従ってインストールしてください。

UNIX および Linux システム

  1. JRun 用に構成されている Web サーバと、JRun 管理サーバを含むすべての JRun サーバを停止します。たとえば、Solaris システム上で Apache を使用して JRun を実行している場合は、次のように指定します。
    /usr/local/apache/bin/apachectl stop
    /opt/JRun/bin/jrun -stop default
    /opt/JRun/bin/jrun -stop admin 
    
  2. 現在インストールされている JRun のバックアップを作成します。
  3. jr30sp1u.sh スクリプトを実行します。必ず、最初のインストール時と同じユーザとしてインストールを実行してください。
    sh  jr30sp1u.sh 
    
  4. インストール時には、JRun を最初にインストールしたディレクトリを指定するように求めるプロンプトが表示されます。この情報を指定すると、サービス パックがインストールされます。
  5. インストールの完了後、Web サーバとすべての JRun サーバを再起動します。たとえば、Solaris システム上で Apache を使用して JRun を実行している場合は、次のように指定します。
    /usr/local/apache/bin/apachectl stop
    /opt/JRun/bin/jrun -start default
    /opt/JRun/bin/jrun -start admin 
    
  6. インストールが完了すると、プラットフォーム固有のバイナリ ファイルを削除することによって、使用可能な領域を回復できます。プラットフォーム固有のバイナリ ファイルがあるディレクトリを以下に示します。
    	/bin/aix       
    	/bin/hpux      
    	/bin/irix      
    	/bin/osf1      
    	/bin/solaris
    	/bin/x86-linux   
    
  7. JRun Studio を使用する場合は、「リモート開発サービス」で説明している RDS Web アプリケーションも有効にする必要があります。

Windows システム

  1. JRun 用に構成されている Web サーバと、JRun 管理サーバを含むすべての JRun サーバを停止します。たとえば、IIS を使用して NT サービスとして JRun を実行している場合は、NT の [サービス] コントロール パネルで以下のサービスを停止します。
  2. 現在インストールされている JRun のバックアップを作成します。
  3. Windows エクスプローラで、"jr30sp1.exe" をダブルクリックします。
  4. JRun インストール ディレクトリの位置を指定します。
  5. [次へ] をクリックし、最新版を JRun インストール ディレクトリに解凍し、既存のファイルを上書きします。
  6. IIS を実行している場合は、JRun コネクタの構成時に選択したスクリプト ディレクトリに jrun.dll をコピーする必要があります。jrun.dll は、インストール時に指定したスクリプト ディレクトリ (通常は c:\inetpub\scripts) の <JRun のインストール ディレクトリ>\connectors\isapi\intel-win\jrun.dll にあります。
  7. インストールの完了後、JRun サーバと Web サーバを再起動します。たとえば、IIS を使用して JRun を NT サービスとして実行している場合は、NT の [サービス] コントロール パネルから以下のサービスを開始ます。
  8. JRun Studio を使用する場合は、「リモート開発サービス」で説明している RDS Web アプリケーションも有効にする必要があります。




SP1 で修正されたバグ


セキュリティ関連のバグ修正 :

JRun 3.0 のリリース以降に、セキュリティ関連の以下の修正または機能強化が行われています。これらの修正はすべてパッチでも入手できます。セキュリティ関連の修正の詳細については、「Allaire Security Zone」を参照してください。JRun 3.0 のリリース以降に JRun Version 3.0 SP1 で修正または強化された動作は次のとおりです。



JRun V3.0 サービス パック 1 でのバグ修正 :




認識されている SP1 の問題点 : 全プラットフォーム

認識されているその他の問題点については、『JRun 3.0 リリース ノート』を参照してください。





JRun 関連マニュアル

SP1 による更新

JRun によるアプリケーションの開発』 および『JRun セットアップ ガイド』は、JRun 3.0 SP1 に合わせて更新されています。更新内容には、バグ修正や小規模な機能強化が含まれています。

マニュアルに関する問題

接続プールのタイムアウトおよび間隔の既定値

初期の JRun 3.0 のマニュアルでは、『JRun セットアップ ガイド』に記載されている接続プールのタイムアウトおよび間隔の既定値に誤りがありました。SP1 のマニュアルには、これらの既定値が正しく記載されています。訂正後の値は次のとおりです。




JRun Version 3.0 リリース ノート

最終更新日 : 2000 年 9月 14 日

このリリース ノートには、JRun Version 3.0 についての情報が記載されています。

サービス パック 1 (SP1) のリリース ノートを参照するには、ここをクリックしてください。サービス パック 2 (SP2) のリリース ノートを参照するには、ここをクリックしてください。

JRun は、信頼性、拡張性、および安全性の高いサーバ側アプリケーションの開発と配置を行う完全な Java アプリケーション サーバです。JRun は、Java サーブレット、JavaServer ページ、Enterprise JavaBeans、HTML ページのようなスタティック コンテンツ、およびその他のリソースで構成されるアプリケーションを開発するための最新の業界標準をサポートしています。

JRun には次のバージョンがあります。

注意 : JRun Version 3.0 には、以前 Ejipt Version 2.0 で使用されていた EJB 機能が組み込まれています。

このリリース ノートは次のセクションに分かれています。




JRun 3.0 の新機能

JRun 3.0 の主な新機能は次のとおりです。


JavaServer Pages Version 1.1 仕様のサポート

JRun Version 3.0 は、スクリプト コードとユーザ定義のタグ ライブラリを使って HTML ページを拡張する JavaServer Pages (JSP) 1.1 仕様をサポートしています。

Servlet API Version 2.2 仕様のサポート

JRun Version 3.0 は、サーバ側コンポーネントを Java で開発する Servlet API Version 2.2 仕様をサポートしています。このサポートには、Java Servlet API 2.2 仕様で定義されている Web アプリケーションの概念も含まれます。完全な Web アプリケーションは、Java サーブレット、JSP ページ、HTML ページのようなスタティック コンテンツ、およびその他のアプリケーション リソースによって構成されます。Web アプリケーションのディレクトリ構造の説明については、『JRun セットアップ ガイド』を参照してください。

Enterprise JavaBeans Version 1.1 仕様のサポート

JRun Version 3.0 には、Enterprise JavaBeans (EJB) Server が実装されています。EJB でソフトウェア コンポーネント モデルを定義することで、サーバ側のアプリケーション ロジック (Beans) を EJB サーバで配置することができます。ただし、EJB 機能は JRun プロフェッショナル版では利用できません。

JRun の EJB エンジンは、以前は Ejipt という別個の製品として販売されていました。Ejipt のマニュアルは、『JRun によるアプリケーションの開発』および『JRun サンプル ガイド』に統合されています。

JMS API Version 1.0 仕様のサポート

JRun Version 3.0 は、分散メッセージ機能を備えたアプリケーションを配置する Java Message Services (JMS) 1.0 仕様をサポートしています。

J2EE アプリケーションのサポート

J2EE アプリケーションは、Web アプリケーションと Enterprise JavaBeans で構成されており、Enterprise ARchive ファイル (拡張子は .ear) として配置されます。圧縮されたこのファイル形式は .jar ファイルと類似しており、J2EE アプリケーションに必要なすべてのリソースを含んでいます。

管理コンソール (JMC)

JMC は、JRun 環境を設定して JRun と Web サーバとの接続設定を行う Web ベースの HTML ユーティリティです。JMC は、利用可能な JRun サーバ、Web アプリケーション、および EJB の階層表示を提供します。

JMC を使用するには、Netscape Communicator または Internet Explorer 4.0 以降を実行している必要があります。

通常は標準装備の JRun Web サーバを使って JMC にアクセスしますが、外部の Web サーバ (Apache や IIS など) で JMC を設定して使用することもできます。

JMC の主な機能は次のとおりです。


EJB の機能

サンプル付きの DOS バッチ ファイルが利用できるため、Windows でサンプルを実行するときに MAKE ユーティリティはもう必要ありません。MAKE ユーティリティの代わりにバッチ ファイルを実行するには、MAKE に渡していたのと同じ引数を使って makew を実行します。

EJB エンジンは、bean のプロパティ ファイルに加えて XML 展開記述子もサポートします。使用例については、『JRun サンプル ガイド』のサンプル 1a を参照してください。EJB エンジンはまず XML 記述子のファイルの有無をチェックし、ファイルが存在する場合はそれを使用します。存在しない場合は、旧バージョンと同様に manifest ファイルと Bean のプロパティ ファイルを使用します。

EJB エンジンは、Enterprise Beans のダイナミックな再ロードをサポートしています。したがって、Bean を実装するクラス コードは変更可能であり、サーバを再起動しないでロードすることができます。なお、ホーム インタフェースとリモート インタフェースは変更できません。実装 Bean クラスを再ロードするには、そのクラス ファイルを runtime/classes ディレクトリに置き、サーバ コンソールで load コマンドを発行します。この機能を使用するには、EJB エンジンをスタンドアロン モードで実行する必要があります。

Allaire ClusterCATS

JRun エンタープライズ版には、HTTP ベースのロード バランス機能とサーバ レベルのフェイルオーバ サービスを提供する Allaire ClusterCATS が組み込まれています。Allaire ClusterCATS は JRun エンタープライズ版の CD-ROM に収録されており、別途インストールします。Allaire ClusterCATS の特徴や機能の詳細については、『Allaire ClusterCATS の使用』を参照してください。

JDBC データ ソース

JMC を使用すると JDBC のデータ ソースを事前に定義することができます。これにより、Java サーブレットと JSP ページの JDBC データ ソースへのアクセスは、JMC で定義された情報を通して間接的に行われます。その後、JMC によってデータベース接続情報に変更が加えられても、実際のサーブレットや JSP ページを変更する必要はありません。こうした接続情報には、データベースの URL、接続名、JDBC ドライバなどがあります。

JRun カスタム タグ ライブラリ

JSP Version 1.1 仕様には、JSP の機能を拡張するアクション (別名カスタム タグ) を収めたタグ ライブラリを定義するメカニズムが含まれています。JRun Version 3.0 には、JSP ページで使用すると高度な処理を行えるカスタム タグのセットが含まれています。このタグ ライブラリは、<JRun のルート ディレクトリ>/servers/lib/jruntags.jar ファイルにあります。

これらのタグは、HTML 形式の処理、フロー コントロール、J2EE および XML 技術へのアクセスなどで主に使用されます。詳細については、<JRun のルート ディレクトリ>/docs/pdf ディレクトリにある「JRun タグライブラリ リファレンス」を参照してください。タグの使用例は、JRun デモ Web アプリケーションからも入手できます。このアプリケーションには、JMC の接続ページにある Example Applications のリンクからアクセスできます。

JRun タグ ライブラリは別個の製品であり、JRun とは異なるスケジュールで定期的に更新されます。更新された製品は、Allaire の JRun DevCenter で入手できます。

Web アプリケーションの認証機能

Java Servlet Version 2.2 仕様では、認証メカニズムを定義して Web リソースへのユーザ アクセスをアプリケーション レベルで制御します。JRun Version 3.0 は、この認証メカニズムをサポートしています。詳細については、『JRun によるアプリケーションの開発』の「Web アプリケーションの認証」の章を参照してください。

JRun 計測メカニズム

JRun Version 3.0 には、JRun 計測メカニズムが組み込まれています。計測によって、サーブレットのメソッドの実行時間を記録できます。これらの実行時間は、アプリケーションのボトルネックを特定するのに役立ちます。詳細については、『JRun によるアプリケーションの開発』の「JRun 計測」の章を参照してください。



最新情報

JRun の最新情報は次のとおりです。

JRun を Windows サービスとして実行する際の新しいデスクトップ対話処理

JRun サーバをサービスとして起動する場合、デスクトップとの対話は行われません。その結果、JRun をサービスとして起動すると、JRun のアイコンはシステム トレイに表示されません。

JRun のインストール時、Windows ユーザは、JRun を自動開始サービスとしてインストールするか (システム トレイに JRun アイコンは表示されない)、それとも JRun を手作業で起動するか (システム トレイに JRun アイコンが表示される) を尋ねられます。開発では、停止、再開始、および管理の機能をシステム トレイから利用できると便利です。一方、配置では JRun をサービスとしてインストールすることをお勧めします。


Internet Explorer 4.0 で使用する新しいプロパティ

IE4 の特定のバージョンでは、JMC のタイムアウト後にログイン ウィンドウが自動的に再表示されないという問題がみられました。IE4 を使用していてこの問題を経験した場合、<JRun のルート ディレクトリ>/servers/admin/local.properties ファイルを開いて次のプロパティを設定します。

closeEditorWindow=false 

この問題の主な症状は、エディタのウィンドウやクイック スタート ウィンドウを開けないことです。

rmid コマンドの変更

rmid のセキュリティ ポリシーが JDK 1.2.* から 1.3 に変更されました。JDK 1.3 で rmid を有効にして EJB エンジンを正しくアクティブにするには、次のコマンドで rmid を起動する必要があります。

  rmid -J-Djava.security.policy=<JRun のルート ディレクトリ>/lib/jrun.policy 

パスワードの長さの制限

既定の認証機能は、8 文字以下のパスワードをサポートしています。この規則は、次のように JMC と Web アプリケーション認証機能の両方に適用されます。

シャットダウン時間の管理

通常のシャットダウン時、JRun は、サーブレットの要求処理で使用されるスレッドなど、すべての非デーモンのスレッドをシャットダウンしてから終了します。通常のシャットダウン手順が control.shutdown.time の時間内で終了しない場合、JRun は System.exit() メソッドを呼び出します。

global.properties ファイルの control.shutdown.time プロパティを使用すると、System.exit() メソッドを呼び出すまでの JRun の待機時間を制御できます。このプロパティを 0 に設定すると、JRun は System.exit() メソッドを呼び出しません。

持続セッションのためのフェイルオーバ

JRun では、セッションの持続性を即時にするよう設定できます。この機能を有効にすると、すべてのセッション データが、各要求が完了するたびに保存 (持続) されます。したがって、クライアントのセッションを処理中のサーバがダウンしても、ほかのサーバがクライアントのアクティブなセッション データをそのままの状態で共通のデータ ストア (JDBC データベースなど) から取得することができます。クライアントがアクティブなセッションを継続しようとしてセッション ID を代替サーバに与えると、セッション データはレポジトリから復元され、セッションのフェイルオーバが完了します。

この機能をセッション スワッピングと呼びます。それは、クライアントのセッション ステートが、あるサーバがダウンした場合、そのサーバから別のサーバに効果的にスワップされるためです。

必要条件

1 つのサーバが処理できるセッションは常に 1 つだけなので、複数のサーバが同じセッション データに同時にアクセスしないようにするためには、JRun のセッション スワッピングを ClusterCATS の Session Aware に相当するロード バランス機能や、ハードウェアによるロード バランシング デバイスと共に使用す必要があります。また、セッションがフェイルオーバ可能な JRun サーバ間で、持続セッションデータに使用するレポジトリを共有する必要があります。さらに、クッキーにはセッション スワッピングを正しく行うためのドメイン スコープが必要です。

JRun でのセッション スワッピングの設定

JRun でのセッション スワッピングを有効にするには、次のプロパティを JRun サーバの local.properties ファイルに設定します。

	
	  session.swapping=true
	  session.maxresident=0 

さらに local.properties ファイルでは、次のプロパティも設定してクッキーのドメイン スコープを有効にします。

session.cookie.domain=yourdomain.com 

セッション スワッピングに使用するレポジトリには、共有ファイルまたは共有 JDBC データベースを使用できます。この後の記述で、各方法のサンプルを示します。<JRun のルート ディレクトリ>/servers/<サーバ名>/local.properties ファイルにこれらの変更を加えることができます。

ファイル スワッピングのサンプル

ファイル スワッピングを実行するには、JRun サーバの local.properties ファイルに次のプロパティが必要です。

session.persistence.service=file
session.persistence.file.class=allaire.jrun.session.FileSessionStorage
# このプロパティの詳細については、次の段落を参照してください。
session.persistence.file.path=/mnt/myothermachine/sessionpool 

session.persistence.file.path プロパティには、すべてのマシンが読み書きできる共有パスを指定します。たとえば UNIX では server1 が /sessionpool をエクスポートし、server1 を file.path=/sessionpool に設定します。ここで、server2 は server1:/sessionpool をあるマウント ポイント、たとえば /mnt/sessionpool にマウントし、server2 を file.path=/mnt/sessionpool に設定します。ここで、server2 は書き込み権限を持つと想定しています。

注意 : JRun を NT サービスとして実行し、マップされたドライブを使用している場合、JRun はそのドライブへの書き込み権限を持ちません。この問題を解決するには、JRun Service のプロパティを編集し、サービスのユーザ アカウントを変更して、マップされたドライブへの書き込みに必要な権限をユーザが持つようにします。

JDBC のサンプル

JDBC を使用するには、サーバの local.properties ファイルに次のプロパティが必要です。

session.persistence.service=jdbc
session.persistence.jdbc.class=allaire.jrun.session.JDBCSessionStorage
session.persistence.jdbc.JDBCDriver=sun.jdbc.odbc.JdbcOdbcDriver
session.persistence.jdbc.JDBCConnectionURL=jdbc:odbc:JRunSessions
session.persistence.jdbc.JDBCSessionTable=sessions
session.persistence.jdbc.JDBCSessionIDColumn=id
session.persistence.jdbc.JDBCSessionDataColumn=data 

JDBC スワッピングでは、データベースに正しく接続できる有効な JDBC ドライバが必要です。ID 列とデータ列を備えたテーブルをデータベースに作成します。この例では、テーブル名に sessions、IDColumn 名に id、DataColumn 名に data がそれぞれ用いられています。ID 列は varchar(255) で定義し、データ列はバイナリ データで定義することをお勧めします。

セッション スワッピングのための ClusterCATS の設定

ClusterCATS を JRun のセッション スワッピングと共に使用している場合は、セッション スワッピングが正しく機能するように ClusterCATS の設定も行う必要があります。次のプラットフォーム別の手順では、ClusterCATS でセッション スワッピングを有効にする方法について説明します。

Windows NT でセッション スワッピングを有効にするには、クラスタ内のすべてのサーバに対して次の手順を実行します。

  1. レジストリを編集して次のキーを開きます。
    HKEY_LOCAL_MACHINE | SYSTEM | CurrentControlSet | Services | BrightTiger | Parameters 
    
  2. 次の REG_DWORD 値を追加します。
    SessionSwapping    1 
    
  3. レジストリ エディタを閉じます。

UNIX でセッション スワッピングを有効にするには、クラスタ内のすべてのサーバに対して次の手順を実行します。

  1. スーパー ユーザ (ルート) としてログインします。

  2. 次のコマンドを発行して ClusterCATS の動作をすべて停止します。
    # /usr/lib/btcats/btadmin stop all
    
  3. テキスト エディタで /usr/lib/btcats/database/bt.registry ファイルを編集します。

  4. 次の文字列を検索します。
    hkey_local_machine\system\currentcontrolset\services\brighttiger\parameters:5 
    

    次のエントリの下に

         Advertise:  0x2; REG_DWORD 
    

    次の行を加えます。

         SessionSwapping:   0x1 ; REG_DWORD 
    
  5. ファイルを保存してテキスト エディタを終了します。

  6. 次のコマンドで ClusterCATS の動作を再開します。
    # /usr/lib/btcats/btadmin start all 
    




JRun または Ejipt の旧バージョンからのアップグレード

このセクションでは次の項目を扱います。


JRun または Ejipt の旧バージョンをアンインストールしてから JRun Version 3.0 をインストール

JRun のディレクトリ構造が変更されたため、旧バージョンをすべてアンインストールし、旧バージョンのディレクトリ構造を削除するか名前を変更してから JRun Version 3.0 をインストールしてください。

あるいは、JRun を別のディレクトリにインストールします。

さらに、JRun の旧バージョンで EJB サンプルを実行していた場合は、複数の jar ファイルを <JRun のルート ディレクトリ>/lib/ext ディレクトリから JRE の /lib/ext ディレクトリにコピーする必要がありました。JRun Version 3.0 には、これらの jar ファイルの新バージョンが含まれています。JRun サーバの起動後、ログに NoSuchMethod エラーが表示される場合は、JRE の /lib/ext ディレクトリにある拡張子が jar のファイルの旧バージョンをすべて削除します。

JRun の旧ベータ版からの JSP ページの更新

JRun の旧バージョンでは、JSP ページを解析すると java.io.* などの一部のファイルが自動的に組み込まれていました。最新の JSP 仕様に準拠することによって、こうした自動的な組み込みは実行されなくなりました。javax.servletjavax.servlet.httpjavax.servlet.jsp、および javax.servlet.jsp.tagext パッケージにない、JSP ページで使用するすべてのクラスは明示的にインポートする必要があります。

Ejipt の旧バージョンからのアップグレード

新しいディレクトリ構造

JRun のインストールでは新しいディレクトリ構造を使用します。このディレクトリ レイアウトの説明については、『JRun セットアップ ガイド』を参照してください。

新しい JVM バッチ ファイル (Windows のみ)

各 JRun JVM を起動するバッチ ファイルは、<JRun のルート ディレクトリ>/bin ディレクトリに移動しました。JRun JVM を起動するバッチ ファイルは現在、jvm-admin.bat および jvm-default.bat と呼びます。

新しいデバッグ コマンド

JRun の旧バージョンでは、デバッガを呼び出すために次のようなコマンドを使用していました。

jdb com.livesoftware.jrun.service.ServiceManager <JRun のルート ディレクトリ>/<サーバ名> 
JRun Version 3.0 では、次のコマンドを使用してこの操作を行います。
jdb JRun <JRun のルート ディレクトリ>/servers/<サーバ名>

API の完全準拠

JRun 3.0 は、Servlet 2.2 および JSP 1.2 の仕様に完全に準拠しています。サーブレットのコーディングが Servlet 2.1 API に厳密に準拠していない場合、JRun 2.3 で稼働したサーブレットが JRun 3.0 では異なった動作をするケースもあります。

サーブレットのパフォーマンス向上

JRun サーブレット エンジンのコンポーネントのパフォーマンスが大幅に向上しました。

CLASSPATH の設定

JRun で使用するクラスパスの保守を複数のプロパティから行うことができます。クラスパスの詳細については、『JRun によるアプリケーションの開発』を参照してください。

単純なワイルドカードのメカニズムがクラスパス変数に使用されています。ディレクトリがクラスパスで提供される場合、JRun は自動的にディレクトリ内の各 JAR ファイルをクラスパスに組み込みます。

プロパティ ファイルの変更

JRun Version 3.0 では、プロパティ ファイルに多くの変更が加えられました。使用するプロパティ ファイルの数が大幅に減少しました。JRun プロパティ ファイルの詳細については、『JRun によるアプリケーションの開発』を参照してください。

ClusterCATS の JRun 組み込みライセンスである GoJRunGoJava を使用するには、クラスタ作成時に次の条件を満たす必要があります。





修正されたバグ

JRun Version 3.0 で修正または強化された動作は次のとおりです (JRun 2.3.3 build 157 リリース以降)。





確認されている問題点 : 全プラットフォーム共通

全プラットフォームを通して確認されている問題点を次に示します。



確認されている問題点 : UNIX および Linux

UNIX と Linux で確認されている問題点は次のとおりです。



確認されている問題点 : Windows

Windows でのみ確認されている問題点を次に示します。



日本語に関する制限事項

JRun管理コンソールでは、一部の機能で日本語を扱うことができません。 以下の機能では、半角英数字をご使用ください。

Windows版のNetscapeブラウザでは、JMC設定ツリー内での、日本語の表示が正しく行われません。Windows版のJMCユーザーは、 Internet Explorerをブラウザとして使用してください。UNIX上では、この問題はありません。


JRun 関連マニュアル

マニュアル セット

JRun のマニュアル セットには次のものがあります。

PDF 形式による JRun のオンライン マニュアルは <JRun のルート ディレクトリ>/docs/dochome.htm ページから入手できます。Windows ユーザは、[スタート] メニューにある JRun 3.0 の [JRun Documentation] 項目からこのページにアクセスできます。

Acrobat Reader のダウンロードはここをクリック

マニュアルに関する問題

接続プールのタイムアウトおよび間隔の既定値

初期の JRun 3.0 のマニュアルでは、『JRun セットアップ ガイド』に記載されている接続プールのタイムアウトおよび間隔の既定値に誤りがありました。正しい値は次のとおりです。

SnoopServlet

JRun によるアプリケーションの開発』のサンプル コードには、SnoopServlet が頻繁に使用されています。JRun 3.0 の完成直前に、SnoopServlet を含むすべてのサーブレットは、セキュリティ上の理由で既定の Web アプリケーションから削除されました。したがって、当マニュアルのサンプル コードをそのまま使用することはできません。

Developing Applications with JRun』のサンプルを試したい場合は、デモ Web アプリケーションから実行するか、SnoopServlet.class を <デモ アプリケーション ルート>/WEB-INF/classes から <既定のアプリケーション ルート>/WEB-INF/classes にコピーします。

SnoopServlet.class を既定のアプリケーションに移動する場合、そのアプリケーションを実稼働させる前に SnoopServlet.class を削除します。

EJB サンプル

データベースへのアクセスを行う EJB サンプルを実行するには、テーブルを定義し、deploy.properties ファイルでプロパティを設定する必要があります。