JRun によるアプリケーションの開発
サーブレットの使用

JRun のサーバー側スクリプト ファイル

サーブレット作成をサポートするほかに、JRun はサーバー側のスクリプトを提供します。サーバー側スクリプト ファイルを使用して、スクリプトの出力がクライアントに送信される前に Web サーバーで処理される手順を記述した、Web ドキュメントを作成します。このようなサーバー側スクリプトには、アクションを実行したり、ロジックを Web ドキュメントに追加するためのタブが含まれている場合があります。サーバー側スクリプトは、ブラウザの種類に関係なく、ダイナミック コンテンツおよびロジックを HTML ベースのページに適用する手段を提供します。

サーバー側ドキュメントは通常、.html 以外のファイル拡張子で識別されます。たとえば、.asp、.cfm、.shtml、.thtml、.jsp などです。この拡張子によって、Web サーバーはどのドキュメントを送信前に処理しなければならないのかを判断します。また、サーバー側ドキュメントの処理を行うコンポーネントも、拡張子によって識別されます。

JRun にサポートされている JSP 使用すれば、Java コードを書かずにサーブレットを作成できます。JSP からサーブレットを呼び出すことも、ほかのサーバー側スクリプトから JSP を呼び出すこともできます。

サーバー側スクリプトのタイプ

Web サーバーは、JRun によって、次の数種類のスクリプト技術を処理できるように拡張されます。

• JavaServer Pages Allaire の JavaServer Pages バージョン 1.1 の仕様の実装。JSP によって、HTML とスクリプト コードの組み合わせを含むテキスト ファイルからサーブレットを作成できます。これらのファイルには、拡張子 .jsp が付きます。
• JavaScript (ECMAScript の完全サポートを含む) JRun では JSP に対してスクリプト言語として JavaScript を使用できます。その結果、Java コードを使用しないで JSP を開発できます。
• サーバー側インクルード拡張機能 JRun には、サーバー側インクルード ファイルの拡張機能が含まれており、インクルード ファイルからサーブレットを呼び出すことができます。これらのファイルには、拡張子 .shtml が付きます。
• SSI タグレット JRun には SSI タグレット がサポートされているため、特定のサーブレットにマッピングされるタグを定義できます。その後、これらのタグレットをスクリプトに使用します。
• プレゼンテーション テンプレート プレゼンテーション テンプレートを使用すれば、一定の外観と使い勝手を HTML アプリケーションに適用できます。テンプレート ファイルに拡張子 .thtml を付けます。

本書で、これらのタイプのサーバー側スクリプトについて説明します。

サーバー側スクリプトに関する JRun の機能

JRun のサーバー側スクリプト ファイルには、Java Web サーバーの定義に従ってすべてのページ コンパイル機能と、現在の JavaServer Pages 仕様が完全にサポートされています。JRun には、次のような機能があります。

• JavaServer Pages バージョン 1.1 仕様と 100％ の互換性
• JSP の <jsp:useBean> タグの完全サポート
• 実際のオブジェクト指向型ページ設計用の拡張 JSP のサポート
• 従属ファイルの再帰的コンパイル機能のサポート
• プレゼンテーション テンプレートのサポート
• すべての Java Virtual Machines (JVM) と Java コンパイラのサポート

さらに、JRun には、サーバー側スクリプト ファイルと Java サーブレットの開発に役立つ例やサンプルが多数用意されています。その他、Allaire の Web サイト http://www.allaire.com/ には、随時最新の例やチュートリアルが掲載されています。

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