サーブレット API のパッケージ

サーブレット API は、Sun Microsystems の Java Software Division によって公開された仕様です。この仕様には、Java サーブレット、および Java サーブレットをサポートするサーバーによって要求されるクラス、メソッド、および動作の概要が記載されています。JRun Version 3.0 は、Java サーブレット API バージョン 2.2 の仕様をサポートしています。

サーブレット API には、次のパッケージが含まれています。


メモ

これらのパッケージに関する JavaDoc 形式のドキュメントが JRun の JRun のインス トール ディレクトリ/docs/api ディレクトリにあります。サーブレット API に関する その他のマニュアルについては、http://java.sun.com/products/servlet/ にアクセス してください。


javax.servlet

javax.servlet パッケージには、次の表に示すように、すべてのサーブレットに適用されるインターフェイス、クラス、および例外が含まれています。

javax.servlet インターフェイス

次の表は、javax.servlet に含まれるインターフェイスの概要を示しています。
インターフェイス
説明
RequestDispatcher
 
要求の処理を、ほかのサーブレット、JSP、または HTML ファイルに転送するオブジェクトを定義します。また、応答にほかのサーブレットの出力を含めることもできます。
Servlet
 
サーブレット インスタンスを初期化して要求を処理し、サーブレット インスタンスを破棄するメソッドを定義します。GenericServlet クラスはこのインターフェイスを実装します。
ServletConfig
 
サーブレットの init メソッドに情報を渡すオブジェクトを定義します。名前/値ペア、サーブレットの名前、Web アプリケーションの ServletContext オブジェクトの参照が含まれています。
ServletContext
 
サーブレットがサーブレット コンテナに関する情報にアクセスするために使用するメソッドを定義します。また、アプリケーションの init パラメータが含まれています。1 台の仮想マシン上の Web アプリケーションごとに 1 つの
ServletContext があります。
ServletRequest
 
クライアント要求の情報をカプセル化するオブジェクトを定義します。各インスタンスには、名前/値ペア、属性、および入力ストリームが含まれています。
ServletResponse
 
クライアントに返す情報をカプセル化するオブジェクトを定義します。バイナリ データまたは文字データを送信できます。
SingleThreadModel
 
各サーブレット インスタンスに一度に 1 つの要求だけを実行させるオブジェクトを定義します。このインターフェイスの詳細については、JavaDoc API のマニュアルを参照してください。

javax.servlet クラス

次の表は、javax.servlet に含まれるクラスの概要を示しています。
クラス
説明
GenericServlet
 
プロトコルに依存しないサーブレット。通常はこのクラスではなくHttpServlet を使用します。
ServletInputStream
 
クライアント要求からバイナリ データを読み込むためのストリーム。通常、このクラスは使用しません。
ServletOutputStream
 
クライアントにバイナリ データを送信するためのストリーム。通常、このクラスは使用しません。

javax.servlet 例外

次の表は、javax.servlet に含まれる例外の概要を示しています。
例外
説明
ServletException
 
サーブレットの問題を知らせる一般的な例外
UnavailableException
 
サーブレットが使用可能でないことを示します。この例外は、一時的または永久的に使用不能であることを示すために使用できます。

javax.servlet.http

javax.servlet.http パッケージには、HTTP の機能を要求するサーブレットに適用されるインターフェイスおよびクラスが含まれています。次の表では、これらについて説明します。

javax.servlet.http インターフェイス

次の表は、javax.servlet.http に含まれるインターフェイスの概要を示します。
インターフェイス
説明
HttpServletRequest
 
ServletRequest を HTTP サーブレット用に拡張します。このオブジェクトは、要求についてクッキー、属性、およびその他の情報にアクセスするために使用します。
HttpServletResponse
 
ServletResponse を HTTP サーブレット用に拡張します。
このオブジェクトは、ブラウザに応答を送信するために使用します。
HttpSession
 
複数のページ要求の間で保持されるユーザ情報が含まれています。セッションはセッション ID をキーとして識別され、セッション ID はクッキーまたは URL パラメーターに保存されます。
HttpSessionBinding
Listener
 
オブジェクトがセッションからバインドされたとき、またはバインドを解除されたときに、オブジェクトにそのことを知らせます。このインターフェイスは、セッション固有のリソースを初期化およびクリーンアップするために使用します。

javax.servlet.http クラス

次の表は、javax.servlet.http に含まれるクラスの概要を示しています。
クラス
説明
Cookie
 
サーブレットをクライアント クッキーの作成、読み取り、
および変更に使用します。クッキーを読み取るには、HttpServletRequest オブジェクトを使用します。クッキーを設定するには、HttpServletResponse オブジェクトを使用します。
HttpServlet
 
HTTP サーブレットを作成するために拡張する抽象クラス。このクラスをすべての Web 指向のサーブレットに使用します。
HttpSessionBindingEvent
 
HttpSessionBindingListener インターフェイスを実装しているオブジェクトがセッションからバインドまたはバインド解除されたときに、そのオブジェクトに渡されます。2 つのメソッド getName および getSession が含まれています。
HttpUtils
 
便利なユーティリティ メソッドが含まれています。
getRequestURLparsePostDataparseQueryString などのメソッドが含まれています。