JRun によるアプリケーションの開発
EJB の概要

概要

EJB エンジンは、コンポーネントのライフサイクル、ネーミング、トランザクション管理、メッセージング、リソース管理、セキュリティ、ディストリビューション、ステート管理、およびパーシスタンスなどのミドルウェア サービスを自動化します。

JRun には、EJB コンポーネント アーキテクチャが実装されています。EJB は、ソフトウェア コンポーネント モデルを定義します。これにより、EJB 対応のアプリケーション サーバーを使用して、サーバー側アプリケーション ロジック (Bean) を公開できます。

通常、複数の「アプリケーション」から構成される Bean は同じサーバーに公開されます。すべての Bean が内部で開発され、リソースに対する総合的な制御が存在する場合、この事例では何の問題もありません。しかし、同じサーバーやコンテナに公開されたほかの競合する Bean などの影響を受けないソリューションを提供する必要がある場合、この事例をサポートするのは非常に困難です。

従来の EJB 事例では、さまざまなアプリケーションが同じサーバーから提供されるソリューションを定義します。JRun では、EJB サーバーはアプリケーションの内部の目に見えない部分で動作します。

JRun では、EJB パラダイムの利点を十分に活用して、総合的なソリューションを提供できます。

この設定により、リソース管理とサーバー設定の全体的な制御が可能になります。

JRun は、アプリケーションの内部からサーバーの管理および制御を行うための公開 API を提供します。EJB ベースの API は、セキュリティ、認証、管理、監視など、さまざまな機能のカスタマイズをサポートします。

サーバーに常駐するデータの共有、エンティティ ベースのキャッシュ、およびインプロセスの組み込み動作によって、高速なパフォーマンスを実現できます。拡張性は、エンティティ オブジェクトの自動分散ガーベッジ コレクション、拡張可能な EJB オブジェクト/スタブ アーキテクチャ、およびマルチポート EJB オブジェクト アクセスによって確保されます。

EJB エンジンは軽量でカスタマイズが可能であるため、インストールの特定の要件に合わせて簡単に設定できます。J2EE ベースの実装により、メモリの使用量を少なく保ったままで効果的な実行が保証されます。

使用モードには、スタンドアロンおよびフェイルオーバが含まれます。EJB エンジンのインスタンスまたはサブクラスを直接生成することもできます。標準重視のアーキテクチャと 300 KB 未満のメモリ使用量に加え、さまざまな使用モードによって、JRun は、専用アプリケーション サーバーまたは分散ソリューションの組み込みに理想的な選択肢となっています。

EJB 仕様の完全な実装により、分散型 Java アプリケーションの公開および管理に必要な次のようなサポートが提供されています。

• エンティティおよびセッション Bean のサポート
• コンテナ管理パーシスタンス
• 分散型 2 フェーズ コミット トランザクション管理
• 同期および非同期メッセージ
• サーブレットのサポート
• 認証およびセキュリティ
• 効果的なオブジェクトのキャッシュ

EJB エンジンは、J2EE の機能を利用するように設計されており、次のような強力な機能があります。

• リモート起動によるフェイルオーバおよび復旧
• Bean レベルで保護された Secure Sockets Layer (SSL)
• 認証に対する X.509 証明書のサポート
• ACL ベースのカスタマイズ可能なユーザ セキュリティ
• Bean に関する Java セキュリティ ポリシー
• 密封された Bean 実装 JAR
• 参照オブジェクトによる分散型オブジェクト管理
• J2EE コレクションの完全なサポート

これらの機能により、分散型アプリケーションの公開のための、安全で安定した環境が提供されます。

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