サーブレット API のパッケージ

サーブレット API は、Sun Microsystems の Java Software Division によって公開された仕様です。この仕様には、Java サーブレットと Java サーブレットをサポートするサーバによってリクエストされるクラス、メソッド、動作の概要が記載されています。JRun Version 4.0 は、Java サーブレット仕様のバージョン 2.3 をサポートしています。

サーブレット API には、次のパッケージが含まれています。

JRun には詳細なサーブレット API オンラインドキュメントが添付されています。これは <JRun のルートディレクトリ>/docs/api にあります。また、最新の API ドキュメントは http://java.sun.com/products/servlet からアクセスできます。

javax.servlet

次の表に示すように、javax.servlet パッケージには、すべてのサーブレットに適用されるインターフェイス、クラス、例外が含まれています。

javax.servlet インターフェイス

次の表で、javax.servlet のインターフェイスを説明します。
インターフェイス
説明
RequestDispatcher
リクエストの処理を他のサーブレット、JSP、または HTML ファイルに転送するオブジェクトを定義します。
また、レスポンスに他のサーブレットの出力を含めることもできます。
Servlet
サーブレットインスタンスを初期化し、リクエストを処理し、サーブレットインスタンスを廃棄するメソッドを定義します。GenericServlet クラスはこのインターフェイスを実装します。
ServletConfig
サーブレットの init メソッドに情報を渡すオブジェクトを定義します。名前/値のペア、サーブレット名、Web
アプリケーションの ServletContext オブジェクトへのリファレンスが含まれています。
ServletContext
サーブレットがサーブレットコンテナに関する情報に
アクセスするために使用するメソッドを定義します。また、
アプリケーションの init パラメータが含まれています。
1 台の仮想マシン上の Web アプリケーションごとに 1 つの ServletContext があります。
ServletRequest
クライアントリクエスト情報をカプセル化するオブジェクトを定義します。各インスタンスには、名前/値のペア、属性、入力ストリームが含まれています。
ServletResponse
クライアントに返す情報をカプセル化するオブジェクトを定義します。バイナリデータや文字データを送信できます。
SingleThreadModel
各サーブレットインスタンスに一度に 1 つのリクエスト
だけを実行させるオブジェクトを定義します。このインターフェイスの詳細については、『Servlet API JavaDoc』を参照してください。

javax.servlet クラス

次の表では javax.servlet のクラスを説明します。
クラス
説明
GenericServlet
プロトコルに依存しないサーブレット。通常はこのクラスではなく HttpServlet を使用します。
ServletInputStream
クライアントリクエストからバイナリデータを読み込むためのストリーム。通常、このクラスは使用しません。
ServletOutputStream
クライアントにバイナリデータを送信するためのストリーム。通常、このクラスは使用しません。

javax.servlet 例外

次の表では javax.servlet の例外を説明します。
例外
説明
ServletException
サーブレットの問題を示します。
UnavailableException
サーブレットが使用可能でないことを示します。この例外は、一時的に使用不能であるか、または永久的に使用不能であるかを示すために使用できます。

javax.servlet.http

javax.servlet.http パッケージには、HTTP の機能をリクエストするサーブレットに適用されるインターフェイスとクラスが含まれています。次の表で、これらを説明します。

javax.servlet.http インターフェイス

次の表では javax.servlet.http のインターフェイスを説明します。
インターフェイス
説明
HttpServletRequest
ServletRequest を HTTP サーブレット用に拡張します。このオブジェクトは、リクエストについてCookie 、属性、およびその他の情報にアクセスするために使用します。
HttpServletResponse
ServletResponse を HTTP サーブレット用に拡張します。このオブジェクトは、ブラウザにレスポンスを送信するために使用します。
HttpSession
複数のページリクエストの間で保持されるユーザー情報が含まれています。セッションはセッション ID をキーとして識別され、セッション ID は Cookie の中や URL パラメーターによって維持されます。
HttpSessionBinding
Listener
オブジェクトがセッションにバインドまたはバインド解除
されたときに、オブジェクトにその旨を通知します。この
インターフェイスは、セッション固有のリソースを初期化
およびクリーンアップするために使用します。

javax.servlet.http classes

次の表では javax.servlet.http のクラスを説明します。
クラス
説明
Cookie
クライアント Cookie の作成、読み取り、変更をサーブレットに実行させます。Cookie を読み取るには、HttpServletRequest オブジェクトを使用します。Cookie は、HttpServletResponse オブジェクトを
使用して設定します。
HttpServlet
HTTP サーブレットを作成するために拡張するアブストラクトクラス。このクラスはすべての Web 指向のサーブレットに使用します。
HttpSessionBindingEvent
2 つのメソッド getNamegetSession が含まれています。
HttpSessionBindingListener インターフェイスを実装しているオブジェクトがセッションにバインドされたり、バインドを解除されたりしたときに、そのオブジェクトに渡されます。
HttpUtils
便利なユーティリティメソッドが含まれています。
メソッドには、getRequestURLparsePostDataparseQueryString があります。