スクリプト要素について

スクリプト要素によって、JSP に含まれるコードが定義されます。コードは、Java 言語シンタックスを使用して書く必要があります。

次の表で、JRun でサポートされている 3 つのスクリプト要素を示します。
要素
目的
シンタックス
宣言
変数などの、ページ全体で使用される定義を
作成します。
<%! declaration %>
スクリプトレット
このページで使用されるスクリプトコードが
含まれます。
<% script code %>
ページ出力をクライアントに送信する前に
サーバで評価されるステートメントを定義
します。
<%= expression %>

宣言

宣言により、1 つの JSP 内のページ全体にわたる定義を行うことができます。一般的に、宣言を使用して、JSP で使用する変数やメソッドを定義します。宣言をしても、クライアントに出力が書き込まれることはありません。

宣言のシンタックスは次のとおりです。

<%! declaration(s) %>

次の宣言では変数と関数が定義されます。

<%!
  private String foo = "42";
  public String getFoo() { return this.foo; }
%>

サンプルの JSP を表示するには、samples JRun サーバを起動し、ブラウザで
http://localhost:8200/techniques を開きます。

スクリプトレット

scriptlet 要素は、JSP で使用されるスクリプトコードを指定します。有効なコードをスクリプトレット要素の本文内で指定できます。

スクリプトレットを使用して、JSP の出力ストリームにデータを書き込むことができます。その後、この情報は HTTP レスポンスとともにクライアントに返されます。通常、このデータは HTML テキスト形式で記述されています。

スクリプトレット内のコードは、application、session、request、response、out などの、JSP 用に定義された暗黙的オブジェクトに完全にアクセスできます。

スクリプトレットは Java 言語シンタックスで書く必要があります。スクリプトレットのシンタックスは次のとおりです。

<% script code %>

Java コードが組み込まれた例は次のとおりです。

<%
  String greeting = request.getParameter("Greeting");
  out.println(greeting);
%>

サンプルの JSP を表示するには、samples JRun サーバを起動し、ブラウザで
http://localhost:8200/techniques を開きます。

式は、ページ出力をクライアントに送信する前にサーバで評価されるステートメントです。式の結果のデータタイプは String です。

式から、application、session などの、JSP 用に定義された暗黙的オブジェクトに完全にアクセスできます。

式のシンタックスは次のとおりです。

<%= expression %>

式の要素を使用した例は次のとおりです。

<html><head><title>口座の残高</title></head><body>
<% double accountBalance =1.00; %>
<P>お客様の口座の残高:<%= accountBalance %> <br>
<% if(accountBalance <= 1.00) { %>
  <b> 仕事を探してください。</b> <br>
<% } %>
</body></html>

サンプルの JSP を表示するには、samples JRun サーバを起動し、ブラウザで
http://localhost:8200/techniques を開きます。