JRun プログラミングの導入

Macromedia JRun 4 は、Java 2 Platform Enterprise Edition (J2EE) をサポートするアプリケーションサーバです。J2EE は、サーバベースの Java アプリケーションの作成に使用する業界標準のプラットホームです。Java プラットホームと同様、J2EE プラットホームは、Sun Microsystems が一連のプラットホーム仕様を通じて管理します。各仕様は、特定のテクノロジーの機能や API (Application Programming Interface：アプリケーションプログラミングインターフェイス) を定義します。

J2EE プラットホーム仕様は、プラットホーム仕様を統一するだけでなく、さまざまなロールも定義します。各ロールは、エンタープライズアプリケーションの特定の機能を担当します。ただし、Java はプログラム言語であるため、中心的なロールはアプリケーション開発者のロールです。開発者は、HTML や JavaServer Pages (JSP)、Java などの言語を記述して、J2EE API の機能、クラス、インターフェイスなどを使用するサーバベースのアプリケーションを作成します。

多くの開発者は、コーディングだけでなくその他の J2EE のロールも担当しています。たとえば、アプリケーションのアセンブリやデプロイなどがあります。

次の表で、このマニュアルに記述されている J2EE API について説明します。


J2EE API	説明	参照先
サーブレット	Java 開発者は、既存のビジネスシステムにアクセスするダイナミックな Web ページを作成できます。	パート II ｢サーブレットプログラミング｣
JSP	Web 開発者とデザイナーは、ダイナミックな Web ページとカスタムタグを作成できます。	パート III ｢JSP プログラミング｣
Enterprise JavaBeans (EJB)	Java 開発者は、トランザクション、セキュリティ、データベースコネクティビティなどのミドルウェアサービスを自動的にサポートするアーキテクチャのビジネスコンポーネントを作成、使用できます。	パート IV ｢EJB プログラミング｣
Java Message Service (JMS)	Java 開発者は、移植可能なメッセージベースのアプリケーションを作成できます。	パート V ｢JMS プログラミング｣
Web サービス	Java 開発者や Web 開発者は、XML や HTTP などの標準インターネットプロトコルを使用して、プラットフォームや位置に依存しないコンピューティングを行う分散型ソフトウェアコンポーネントをパブリッシュし、呼び出すことができます。Web サービスは、技術的には J2EE テクノロジーではありませんが、分散アプリケーションの開発に重要な機能を提供します。	パート VI ｢Web サービスのプログラミング｣

J2EE テクノロジー、標準、および準拠の詳細については、『JRun 入門』を参照してください。Java Authentication and Authorization Service (JAAS) および J2EE Connector Architecture (JCA) を用いた JRun の使用については、『JRun 管理者ガイド』を参照してください。

また、このマニュアルには、Macromedia Flash と JRun を使ったリッチインターネットアプリケーションの開発についての情報も含まれています。JRun は、Flash クライアントのインターフェイスと J2EE アプリケーションとのネイティブコネクティビティをサポートしています。詳細については、弟 24 章、「Flash と JRun の併用」を参照してください。

JRun プログラマーガイド
JRun プログラミングの概要