JSP カスタムタグの概要

関連する機能のセットのカプセル化、ロジックからプレゼンテーションの分離、および JSP の操作性の強化を行うには、カスタムタグを使用します。JRun は、20 個以上のカスタムタグのコレクションである JRun タグライブラリを使用して、エンジン内でこの機能をサポートする最初の製品の 1 つでした。

初めに考えられたように、カスタムタグハンドラは Java で書かれており、Tag および BodyTag インターフェイスを基にした 1 つまたは複数のメソッドを実装して、タグが呼び出されたときに適切な処理を実行します。さらに、Java 開発者は、タグライブラリディスクリプタ (TLD) ファイルに要素をコーディングし、タグ拡張情報 (TEI) クラスをコーディングして機能を追加する必要があります。カスタムタグのコーディングには、Java、カスタムタグ API、および JSP による開発経験が必要です。Java ベースのカスタムタグハンドラのコーディングについては、JSP の仕様書または 弟 11 章、「Java のカスタムタグ」を参照してください。

JRun サーバタグ (JST) は、JSP にカスタムタグハンドラを実装しています。Java コードは必要ありません。JST テクノロジーでは従来の JSP シンタックスが使用されているので、JSP プログラマーはカスタムタグを利用できます。JST を使用すると、Java で書かれたカスタムタグに比べて短期間でアプリケーションを開発できます。ページが JST ページであることを示すには、ページの名前に拡張子 .jst を付けます。

JST と Java ベースのタグハンドラには、JSP とサーブレットの場合と同じ関係があります。つまり、サーブレットは Web アプリケーションプログラミングに対して Java ベースの強力なソリューションを提供し、JSP はその機能を損ねることなく操作性を向上させる、あるレベルのアブストラクションを実装します。また、JRun によって JSP がサーブレットにトランスレートされるように、JST ページは Java ベースのタグハンドラにトランスレートされます。このテクノロジーによって生成されたタグハンドラクラスは、TLD ファイルを指定するだけで、JSP カスタムタグをサポートするすべてのサーブレットエンジンに移植可能です。